閉経後早期乳癌のアジュバント療法としてエキセメスタンアナストロゾールを5年間投与し比較したオープンラベル無作為化フェーズ3試験、NCIC CTG MA.27試験の患者報告アウトカム(PRO)によるサブ解析で、両群の患者において治療に関連する症状、新しい症状の発現は同等で、時間と共に新しい症状が増加すると健康関連QOLに悪影響を与えることが明らかとなった。最初から薬剤の副作用の悩みがある患者、最初の3カ月で関節痛の上昇を経験した患者は、アロマターゼ阻害剤の早期中止リスクが高いことが示された。12月6日から10日に米国サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で、米Massachuse General HospitalのBeverly Moy氏によって発表された。

 NCIC CTG MA.27試験は、閉経後ホルモン受容体陽性早期乳癌患者を対象に、1日あたり1mgのアナストロゾールを5年間投与した群と1日あたり25mgのエキセメスタンを投与した群を比較した試験。再発抑制には差がなかったが、エキセメスタン群で骨粗鬆症が少なかったことが発表されている。

 PROは、症状の負荷と健康関連QOLの測定に、より正確な方法だと考えられている。NCIC CTG MA.27試験は、多くの女性が早期に治療を中止したのにも関わらず、治療関連副作用はアジュバント効果に影響を与えないと結論されている。今回のサブ解析の目的は、MA.27試験参加者のPROを集め、エキセメスタン群とアナストロゾール群で治療関連副作用と健康関連QOLを評価し、投薬中止の予測因子を同定することだった。

 The Eastern Cooperative Oncology Group trial(E17Z03)は、MA.27 試験参加者のうち686人(参加率99.3%)のPROを評価した。参加者は、乳癌特異的不安、ホルモン療法に対する副作用、健康関連QOLの測定のために更年期障害様症状、外陰部症状/性生活、体重、消化器症状、気分障害などの46項目からなるFACT−ES評価を、治療前、3カ月後、6カ月後、24カ月後に調査された。

 PROを提出した患者はアナストロゾール群371人、エキセメスタン群315人。患者背景、疾患背景は両群間でバランスが取れていた。

 FACT−ESによって調べた治療関連症状は、3カ月目、6カ月目、12カ月目、24カ月目で両群で差はなく、3カ月時点での新たな症状の発現度合いも両群で同様だった。健康関連QOLは、治療の副作用による性欲減退、体重増加、膨張感、乳房過敏症、気分変動、易刺激性、吐き気、治療関連副作用の心配の影響を有意に受けていた(p<0.001)。70人の参加者が24カ月までに、248人の参加者が4.1年までに投薬を中止しており、PROで早期の薬剤中止の予測ができることがわかった。

 他の症状、患者背景、疾病の特徴で調整したCoxモデルによると、ベースライン時の副作用による悩みの重症度が、治療の早期中止リスクを増加させることが明らかとなった。ハザード比は1.29(95%信頼区間:1.09-1.54)だった。投薬から最初の3カ月での関節痛の増加は、早期投与中止の危険性をハザード比=1.11(95%信頼区間:0.98.01-1.26)と高めていた。