アントラサイクリン系抗癌剤やタキサン系抗癌剤による治療歴がある転移性乳癌患者で、S-1とオキサリプラチンによるSOX療法は効果的で、毒性も管理可能であることがフェーズ2試験で明らかになった。韓国Seoul National University HospitalのSeock-Ah Im氏らが、12月6日から10日に米国サンアントニオで開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウム2011で発表した。

 対象は、アントラサイクリン系抗癌剤やタキサン系抗癌剤による治療歴があるが、S-1やカペシタビン、白金系抗癌剤の治療歴がなく、トラスツズマブの治療候補とならない転移性乳癌患者。3週おきに、S-1は40mg/m2を1日2回、第1日から第14日まで投与して、オキサリプラチンは130mg/m2を第1日に投与し、これらの治療を病勢進行まで継続した。主要評価項目は奏効率、副次評価項目は無増悪期間(TTP)、全生存(OS)、奏効期間(DOR)、毒性と設定された。

 87人が登録された。年齢中央値は48歳(30-71歳)、閉経後女性が64.4%を占めた。19 人(21.8%)は最初の転移性乳癌患者であり、68人(78.2%)は再発患者であった。48人(55.2%)は3病変以上を有していた。54人(62.1%)はホルモン受容体陽性、25人(28.7%)はトリプルネガティブ乳癌だった。5人は抗HER2療法による前治療を受けていた。

 投与サイクル中央値は6サイクル(1-22サイクル)、合計で525サイクルが投与されていた。

 この結果、奏効率はITT解析(87人)では34.5%(95%信頼区間:24.5-44.5)、PP(per-protocol)解析(78人)では38.5%(同:27.7-49.3)だった。病勢制御率(CR+PR+SD)はITT解析では60.9%(同:50.6-71.2)、PP解析では67.9%(同:57.5-78.3)であった。

 TTP中央値は6カ月(95%信頼区間:5.1-6.9)、OS中央値は19.4カ月(同:評価できず)、DOR中央値は6.6カ月(同:3.7-9.6)だった。

 多変量解析の結果、TTPに影響を与える因子として、ECOG PS、ホルモン受容体、奏効性、内臓病変が有意であった。

 主な有害事象は、好中球減少ではグレード3が10.3%、グレード4が1.1%、血小板減少がそれぞれ5.5%、1.1%、下痢と嘔吐はグレード3が各1.9%、口内炎はグレード3が0.2%だった。治療関連死はなかった。

 以上の結果から、「アントラサイクリン系抗癌剤やタキサン系抗癌剤による治療歴がある転移性乳癌において、SOX療法は効果的なレジメンであり、毒性も管理可能であった」とした。