閉経後原発性乳癌でBMI(Body Mass Index)が低い患者には、ステロイド型アロマターゼ阻害剤(AI)エキセメスタンによる術前療法の腫瘍縮小効果が低い可能性が明らかとなった。閉経後エストロゲン受容体陽性原発性乳癌に術前エキセメスタン(1日当たり25mg)を24週間投与したJFMC34-0601試験に参加した109人の試験結果から示されたもの。12月6日から10日に米国サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で、京都大学医学部附属病院乳腺外科の高田正泰氏によって発表された。

 非ステロイド型AIであるアナストロゾールで、BMIが高値だと術後補助療法としての効果が低下することがいくつかの試験で報告されている。 

 JFMC34-0601試験ではBMI低値群(22kg/m2未満、33人)、BMI中間群(22kg/m2以上25kg/m2未満、34人)、BMI高値群(25kg/m2以上、42人)に患者を分け、BMIと臨床効果の関係を調べた。

 その結果、奏効率はBMI低値群が21.7%、BMI中間群が56.0%、BMI高値群が60.6%(p=0.0106)で有意な差があった。しかしサブグループ解析では、Luminal A型(ホルモン受容体陽性、HER2陰性、ki-67が14%以下)の患者46人では、BMIと奏効率の間には同様の傾向が保たれているものの統計学的有意差は認められなかった(p=0.4563)。一方、Luminal B型(ホルモン受容体陽性、HER2陰性、Ki-67が14%超)の患者24人ではBMI低値群に奏効例はなく、BMI中間値群、BMI高値群で有意に奏効率が高い結果となった。

 この結果について、「BMIと治療効果の関係はAIの薬剤やその治療目的により異なる可能性がある。術後補助療法としてエキセメスタンを用いたTEAM試験ではBMIと治療効果との間に明らかな相関は認められていない。本研究はまだ少数例での解析であり、この結果を裏付けする追加の研究が必要である」と高田氏は述べている。