レトロゾールまたはアナストロゾールで抵抗性もしくは不応性の閉経後の進行乳癌患者に対し、mTOR阻害剤エベロリムスとステロイド型アロマターゼ阻害剤エキセメスタンの併用により、無増悪生存期間(PFS)と奏効率が大きく改善できることが大規模なフェーズ3試験、BOLERO-2のアップデート解析から明らかになった。成果は12月6日から10日に米国サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で、米University of Texas MD Anderson Cancer CenterのG N Hortbagyi氏が発表した。

 BOLERO-2試験は、エストロゲン受容体陽性、HER2陰性の局所進行性または転移を有する乳癌で、レトロゾールやアナストロゾールに抵抗性もしくは不応性の閉経後の患者を対象にした二重盲検無作為化フェーズ3試験。

 BOLERO-2試験には、24カ国の189施設から日本人を含む724人の患者が登録された。患者は、エベロリムス10mg/日とエキセメスタン25mg/日を併用する群(併用群)と、プラセボとエキセメスタンを投与する群(プラセボ群)に2:1になるよう割り付けられ、それぞれ485人(年齢中央値62歳)と239人(同61歳)となった。
 
 両群ともに患者の84%は過去のホルモン療法に感受性で、レトロゾールやアナストロゾール以外のホルモン療法としてこれまでにタモキシフェンが投与された患者は併用群が47%、プラセボ群が50%、フルベストラントが投与された患者は併用群が17%、プラセボ群が16%、転移癌に対して化学療法が行われた患者は併用群が26%、プラセボ群が26%だった。

 今回の解析は457イベントが確認され、観察期間中央値12カ月の段階で行われた。各施設の研究者による評価のPFS中央値は、併用群で7.4カ月、プラセボ群で3.2カ月(p<1×10-16)で、ハザード比は0.44(95%信頼区間:0.36-0.53)と、大きく併用群で優れていた。

 中央独立審査委員会(independent central radiology review committee)の評価でもハザード比は0.36(95%信頼区間:0.28-0.45)で、PFS中央値は、併用群で11.0カ月、プラセボ群で4.1カ月(p<1×10-16だった。

 奏効率は併用群が12.0%、プラセボ群が1.3%、クリニカルベネフィット率(完全奏効、部分奏効、6カ月を超える病勢安定)は併用群が50.5%、プラセボ群が25.5%で、どちらも有意(p<0.0001)に併用群が優れていた。
 
 多く観察されたグレード3以上の副作用は、口内炎(併用群でグレード3が8%、プラセボ群でグレード3が1%未満)、高血糖(併用群でグレード3が5%、グレード4が1%未満、プラセボ群でグレード3が1%未満)、倦怠感(併用群でグレード3が4%、グレード4が1%未満、プラセボ群でグレード3が1%)、非感染性肺炎(併用群でグレード3が3%、プラセボ群では0%)で、副作用は併用群が多い傾向にあったが管理可能だった。QOLの悪化が観察されるまでの時間に両群で差はなかった。