ステロイド型のアロマターゼ阻害剤(AI)であるエキセメスタンの閉経後早期乳癌での全生存期間(OS)に対する効果は人種によって異なり、非白色人種ではエキセメスタンの方がアナストロゾールよりも優れている可能性が明らかとなった。また、エキセメスタンの副作用も非白色人種で少なかった。両剤を閉経後早期乳癌のアジュバントとして5年間投与し比較したオープンラベル無作為化フェーズ3試験、NCIC CTG MA.27試験の人種別解析の結果示されたもの。12月6日から10日に米国サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で、米Massachuse General HospitalのBeverly Moy氏によって発表された。

 NCIC CTG MA.27試験は、閉経後ホルモン受容体陽性早期乳癌患者を対象に、1日あたり1mgのアナストロゾールを5年間投与した群と1日あたり25mgのエキセメスタンを投与した群を比較した試験。再発抑制には差がなかったが、エキセメスタン群で骨粗鬆症が少なかったことが発表されている。

 今回、人種が明らかな7312人について解析が行われた。白色人種が6939人(95%)、黒色人種が235人(3%)、アジア人93人(1%)、ネィティブアメリカン39人(1%未満)、入り交じった人種が6人(1%未満)だった。白色人種以外を非白色人種群と定義した。

 解析の結果、エキセメスタンの投与を受けた患者では、非白色人種で白色人種に比べて、有意にほてり(45%と56%、p=0.003)、倦怠感(34%と46%、p=0.01)が少なかった。アナストロゾールの投与を受けた患者でも有意にほてり(47%と58%、p=0.002)、コレステロール低下(12%と18%、p=0.01)が少なかったが、頭痛は有意に多かった(16%と10%、p=0.01)。また、白色人種の方が副作用による投薬中止が多かった(32%と24%)。

 投与薬剤と人種の間にはOSに相互作用が有意(p=0.02)にみられ、エキセメスタンの投与を受けた非白色人種群ではアナストロゾールを投与された非白色人種群よりも死亡が少なかった。白色人種におけるエキセメスタンのアナストロゾールに対するハザード比は0.98(95%信頼区間:0.81-1.20)、p=0.85で差はなかったが、非白色人種群ではハザード比0.72(95%信頼区間:0.33-1.58)、p=0.41とエキセメスタン群が良い傾向にあった。

 研究グループは、結論付けるにはより大きなコホートによる試験が必要とした。