日本人の閉経後ホルモン受容体陽性進行乳癌に対する、ファーストラインとしてのエキセメスタンの効果と安全性はアナストロゾールと同等であることが明らかとなった。エキセメスタンを投与した群とアナストロゾールを投与した群を比較した多施設フェーズ3試験の結果示されたもの。非劣性を証明することはできなかったが、独立した中央画像評価委員会(RIRC)による評価で増悪までの時間(TTP)中央値はエキセメスタン群の方がアナストロゾール群よりもわずかに優れるなど、同等の効果が日本人で初めて証明された。成果は12月6日から10日に米国サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で、国立病院機構大阪医療センターの増田慎三氏によって発表された。

 試験は、閉経後ホルモン受容体陽性で術後補助療法後に再発した進行乳癌患者、転移性乳癌患者で、PSが1以下の患者を、エキセメスタン群とアナストロゾール群に割り付けた。エキセメスタン群には1日あたり25mg、アナストロゾール群には1日あたり1mgが投与された。主要評価項目はRIRCによるTTPだった。

 58施設で298人がエキセメスタン群(149人、平均年齢63歳)とアナストロゾール群(149人、平均年齢64歳)に割り当てられた。BMI中央値はエキセメスタン群が23kg/m2、アナストロゾール群が24kg/m2だった。エキセメスタン群2人、アナストロゾール群4人がフルアナリシスセットから除外された。

 エキセメスタンのアナストロゾールに対する非劣性を証明するには、ハザード比の95%信頼区間上限値が1.25になる必要があった。

 試験の結果、RIRCによるTTP中央値はエキセメスタン群が13.8カ月、アナストロゾール群が11.0カ月で、ハザード比は1.01(95%信頼区間:0.77-1.32)で非劣性は証明されなかった。研究者によるTTP中央値はエキセメスタン群が13.8カ月、アナストロゾール群が13.7カ月でハザード比は1.06(95%信頼区間:0.82-1.37)だった。50%の全生存期間中央値はアナストロゾール群が60.1カ月、エキセメスタン群が未到達だった。奏効率はエキセメスタン群が44%(95%信頼区間:35-53)、アナストロゾール群が39%(95%信頼区間:31-48)。

 有害事象は、エキセメスタン群が71%、アナストロゾール群が60%で、有害事象の多くはグレード1か2で、予想されたもので管理可能だった。治療関連の重篤な副作用はエキセメスタン群が6人(4%)、アナストロゾール群が5人(3%)で差がなかった。エキセメスタン群で多く見られた副作用はほてり(22%)、関節痛(17%)、筋骨格硬直(11%)、γ-GTP上昇(10%)だった。アナストロゾール群で多くみられたのは、ほてり(15%)、関節痛(17%)だった。