エリブリンの局所進行性・転移性乳癌を対象としたフェーズ3試験 EMBRACE(Eisai Metastatic Breast Cancer Study Assessing Physician’ Choice Versus E7389)の最新追跡解析で、全生存期間(OS)が対照群に比べて有意に延長していることが明らかとなった。成果は12月9日から12日に開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で、英St.James's University HospitalのC.Twelves氏によって発表された。

 EMBRACE試験は、アントラサイクリン系やタキサン系の抗がん剤を含む2種類から5種類の癌化学療法による前治療歴のある、局所再発性・転移性乳癌の患者762人を対象とした、多施設、無作為化、非盲検、並行2群間比較試験。この試験では、患者をエリブリン投与群と治験医師が任意に治療法を選択する治験医師選択療法群の2群に分けた。エリブリン投与群では21日を1クールとし、各クールの1日目と8日目に、エリブリンを静注した。治験医師選択療法群には、癌治療の適応を持つ単剤化学療法、ホルモン療法、生物学的薬剤療法、もしくは緩和療法、放射線療法などが行われた。

 EMBRACE試験の最初の解析結果は、762人の患者のうち422件のイベントが起きた際にすでに行われており、その時点ではエリブリン投与群が治験医師選択療法群に比べてOSが2.5カ月延長していた。

 今回発表されたのは、762の患者のうち576件以上のイベントが発生した2010年3月時点での解析結果だ。

 試験の結果、OS中央値はエリブリン群(508人)が13.2カ月、治験医師選択療法群が10.5カ月と、エリブリン群で2.7カ月の延長が確認された。ハザード比は0.805(95%信頼区間:0.677-0.958)、p=0.014で有意だった。1年生存率はエリブリン群が54.5%、治験医師選択療法群が42.8%、2年生存率はエリブリン群が21.9%、治験医師選択療法群が19.2%と見積もられた。

 安全性プロファイルは、前回に報告されたものと変わりはなかった。