HER2陽性局所進行または転移性乳癌へのトラスツズマブ-DM1(T-DM1)とペルツズマブの併用は効果が期待でき、安全性も許容範囲内であることが明らかとなった。国際共同フェーズ1/2試験TDM4373gの中間解析の結果、示されたもの。成果は、12月9日から12日に米国サンアントニオで開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウムで、フランスInstitut CurieのDieras V氏によって発表された。

 TDM4373g試験には67人の局所進行または転移性の乳癌患者68人が参加した。このうち再発患者(トラスツズマブによる治療を受けたことがある患者が100%)が46人、ファーストラインとして投与された患者(トラスツズマブによる治療を受けた経験のある患者が85.7%、ただし転移巣にはどの治療も受けたことはない)が21人だった。試験はT-DM1を3週おきに投与し、ペルツズマブは1回目の投与だけ840mgを投与し、その後は3週おきに420mgを投与した。T-DM1は再発患者の3人だけが3.0mg/kgの投与を受け、その他の患者は3.6mg/kgの投与を受けた。投与サイクル数中央値は、再発患者群、ファーストライン群ともに8.0サイクルだった。

 試験の結果、再発患者群では完全奏効(CR)が1人、部分奏効(PR)が15人、病勢安定(SD)が22人で、奏効率は34.8%(95%信頼区間:22.2-50.0)、臨床利益率(CR、PR、6カ月以上のSD)は45.7%、ファーストライン群ではCRが2人、PRが10人、病勢安定(SD)が5人で、奏効率は57.1%(95%信頼区間:34.0-78.2)、臨床利益率(CR、PR、6カ月以上のSD)は61.9%だった。

 一方、副作用については、再発群で多かったグレード3以上の副作用が倦怠感(7人)、血小板減少症(4人)、蜂巣炎(4人)だった。ファーストライン群で多かったグレード3以上の副作用は、血小板減少(4人)、ALT上昇(4人)、AST上昇(2人)だった。

 29.9%にあたる20人の患者が重篤な副作用を経験した。胸水が3人、呼吸困難が3人、腹痛が2人、蜂巣炎が2人、肺炎が2人だった。