HER2陽性炎症性乳癌の術前療法として、ベバシズマブトラスツズマブと化学療法を併用することが、高い効果を発揮することが明らかとなった。フェーズ2試験 BEVERLY2の結果、示されたもの。成果は12月9日から12日に米国サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で、フランスInstitut Paoli CalmettesのViens P氏によって発表された。

 BEVERLY2試験は、オープンラベル、シングルアームの試験で、HER2陽性炎症性乳癌に術前療法としてベバシズマブ、トラスツズマブと化学療法を併用して、病理学的完全奏効(pCR)率を測定することを主要目的として行われた。

 患者には21日を1サイクルとして1日目にFEC100療法(5-FUを500mg/m2、エピルビシンを100mg/m2、シクロホスファミドを500mg/m2)とベバシズマブ15mg/kgを投与することを4サイクル行い、次に21日を1サイクルとしてドセタキセル100mg/m2、ベバシズマブ15mg/kg、トラスツズマブを6mg/kg(初回のみ8mg/kg)投与することを4サイクル行った。患者は最後の術前療法から4〜6週間空けて手術(乳腺切除術、腋窩リンパ節の切除)を受け、さらに4〜6週空けて放射線療法を施行された。トラスツズマブは手術、放射線治療の期間も投与され、アジュバントとしても投与された。ベバシズマブはアジュバントとして10サイクル投与された。トラスツズマブ、ベバシズマブとも合計54週間投与を受けた。

 試験には52人の患者が参加し、年齢中央値は52歳(25-68)で、Scarff-Bloom-Richardsonグレード1が1人(2%)、グレード2が21人(40%)、3が26人(50%)、不明が4人(8%)だった。52%の患者がホルモン受容体陽性だった。全8サイクルの術前療法を完了できた患者は42人(81%)だった。

 試験の結果、術前療法終了時で臨床効果が確認されたのは、データが得られた45人中98%で、1人は病勢安定(SD)だった。pCR率は67.3%(95%信頼区間:53.6-81.0)となった。

 副作用のプロファイルは各製剤ですでに報告されているもので、73%にあたる38人でグレード3以上の副作用が発現し、多かったのは好中球減少症(48%)、発熱性好中球減少症(17%)だった。