ステロイド型の不可逆性アロマターゼ阻害剤(AI)であるエキセメスタンと非ステロイド型の可逆性AIであるアナストロゾールを、閉経後早期乳癌のアジュバントとして5年間投与した場合の再発抑制効果は両剤とも高く、同等であることが明らかになった。一方、骨粗鬆症はアナストロゾールの方が多いなど副作用には差があった。両剤を比較したオープンラベル無作為化フェーズ3試験 NCIC CTG MA.27試験の結果示されたもの。成果は12月9日から12日に米国サンアントニオで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で、米Massachusetts General HospitalのGoss PE氏によって発表された。

 NCIC CTG MA.27試験は、閉経後ホルモン受容体陽性早期乳癌患者を対象に、1日あたり1mgのアナストロゾールを5年間投与した群と1日あたり25mgのエキセメスタンを投与した群を比較したもの。2003年5月から2008年7月までに7576人(エキセメスタン群3789人、アナストロゾール群3787人)が登録された。主要評価項目は無イベント生存(EFS)率。副次評価項目は全生存(OS)、無遠隔再発生存(distant disease-free survival:DDFS)、遠隔再発までの時間、対側乳癌の発生率、副作用などだった。この試験では当初、COX2阻害剤のセレコキシブが投与される群とされない群に分けられていたが、循環器毒性が判明したため、セレコキシブの投与は中止された。

 試験の結果、観察期間中央値4.1年で、イベント数はエキセメスタン群が350件(9.2%)、アナストロゾール群が343件(9.1%)で、EFSの層別化ハザード比は1.02(0.87-1.18)、p=0.85で両群に有意な差はなかった。リンパ節転移陰性群でも層別化ハザード比は1.04(0.85-1.27)、p=0.726、リンパ節転移陽性/不明群でも層別化ハザード比は0.99(0.79-1.23)、p=0.896と差がなかった。化学療法を受けた群、受けてない群でも差はなかった。

 OSについても、イベント数はエキセメスタン群が208件(5.5%)、アナストロゾール群が224件(5.9%)で、OSの層別化ハザード比は0.93(0.77-1.13)、p=0.64で両群に有意な差はなかった。DDFSは、イベント数はエキセメスタン群が157件(4.1%)、アナストロゾール群が164件(4.3%)で、DDFSの層別化ハザード比は0.95(0.76-1.18)、p=0.46で両群に有意な差はなかった。

 一方、副作用(全グレード)については差があった。骨粗鬆症はエキセメスタン群が31%、アナストロゾール群が35%でp=0.001でエキセメスタン群が有意に少なかった。その他、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、膣出血がエキセメスタン群で有意に少なかった。逆に、ALT異常、AST異常、ビリルビン異常、座瘡、男性化、心房細動はアナストロゾール群が少なかった。エキセメスタンにはアンドロゲン作用があることが副作用の差につながったと見られる。