泌尿器科で診療することが多い後腹膜腫瘍は、後腹膜に発生した腫瘍の総称であるが、中でも最もよく見られるのが悪性軟部腫瘍(STS:Soft tissue sarcoma)だ。このSTSには悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、平滑筋肉腫など、多様な組織型があることが知られており、前立腺癌や腎癌と比べると稀な腫瘍であるが、再発・進行例に対する有効な治療法が確立されておらず、新しい治療法の開発が求められてきた。

 このような状況の中、昨年11月、悪性軟部腫瘍に対して初の分子標的薬となるパゾパニブが発売された。今後は数多くの症例を集積し、日本人における有効性と安全性をより詳細に検討していくことが求められる。また、海外では適応から除外されてしまったが、日本では頻度が高く、また使用可能となった脂肪肉腫については、日本からエビデンスを発信することも期待される。

 4月25日から札幌市で開催された第101回日本泌尿器科学会総会のランチョンセミナー「後腹膜腫瘍に対するパゾパニブの可能性」(共催:グラクソ・スミスクライン株式会社)では、日本医科大学泌尿器科学講座准教授の木村剛氏(写真左)がパゾパニブのSTSに対するフェーズ3国際共同臨床試験を中心に解説し、続いて近畿大学医学部泌尿器科教室講師の野沢昌弘氏(写真右)が実地診療における使用経験を紹介した。

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