去勢抵抗性前立腺癌に対し、ドセタキセルとプレドニゾロン、ゾレドロン酸の併用(DPZ療法)により、PSA50%以上の低下が48%の患者で認められ、有害事象も許容範囲であることが、単施設での検討で示された。4月25日から28日に札幌市で開催された第101回日本泌尿器科学会総会で、弘前大学大学院医学研究科泌尿器科学講座の米山高弘氏らが発表した。

 同施設の治療方針では、去勢抵抗性前立腺癌と診断された患者に対し、ドセタキセルとプレドニゾロンに加え、骨関連事象の抑制および抗腫瘍効果が期待されるゾレドロン酸を併用するDPZ療法を行っている。その後、効果が認められなくなった場合は、ドセタキセル+エストラムスチン+カルボプラチン療法を行う。今回はDPZ療法の治療成績が報告された。

 対象は去勢抵抗性前立腺癌患者48人。年齢中央値は74歳(56-83歳)。初診時のPSAは中央値が101.4ng/mL(4.1-10334 ng/mL)であった。初期治療として、内分泌療法を受けていた患者は36人、手術療法が9人、放射線療法が3人。去勢抵抗性前立腺癌となるまでの期間中央値は41カ月(3-149カ月)だった。

 治療は4週を1コースとし、ドセタキセル70mg/m2/日を第1日に、ゾレドロン酸4mg/日を第1日に、プレドニゾロン10mg/日を連日投与した。これを3コース行った。

 DPZ療法開始時のPSA中央値は59.4ng/mL(4.02-1560ng/mL)。DPZ療法開始までの期間中央値は57.5カ月(6-181カ月)であった。また転移はのべ人数で、骨が36人、リンパ節が15人、局所が4人、肺が1人、肝が1人だった。

 前治療が、MAB療法(LH-RHアゴニストと抗アンドロゲン剤の併用)、その後AWS(アンチアンドロゲン除去症候群)確認の後にDPZ療法を行った患者が15人。MAB療法の後に、抗アンドロゲン剤の交替療法(AA交替)を行い、その後DPZ療法を行った患者が7人。2次内分泌療法(エストラムスチン)後に、DPZ療法を行った患者が26人だった。

 治療の結果、PSAが50%以上低下した患者は48人中23人(47.9%)で、30%以上50%未満の低下は8人(16.7%)、30%未満の低下は4人(8.3%)だった。

 前治療別では、MAB-AWS-DPZ療法の患者のうち、PSAが30%以上低下したのは80%、MAB-AA交替-DPZ療法の患者では71.4%、エストラムスチン治療歴のあった患者でも65.4%だった。

 また奏効期間の中央値は4カ月(2-35カ月)、生存期間中央値は30.8カ月だった。

 グレード3以上の有害事象は、29人(60.4%)に認められた。貧血が10.4%、白血球減少が47.9%、食欲低下が10.4%、皮疹が4.2%、低カルシウム血症が2.1%であった。