転移性腎細胞癌に対するアキシチニブ治療は、サードライン以降での使用症例においても有効である可能性が示された。4月25日から札幌市で開催された第101回日本泌尿器科学会総会で、京都府立医科大学泌尿器外科学の上田崇氏が発表した。

 2012年、転移性腎細胞癌に対する新しい分子標的薬としてアキシチニブが使用可能となった。そこで上田氏は、アキシチニブによる治療を行った18例について検討を行った。

 京都府立医科大学が作成している治療アルゴリズムにおいては、アキシチニブを、サイトカイン治療後のセカンドライン治療、もしくはチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)後のセカンドライン治療と位置づけている。

 検討した18例の背景は、男性16例、年齢中央値70歳、MSKCCリスク分類でFavorableリスクは6例、Intermediateリスクは12例、Poorリスクは0例。転移巣は、肺が17例、リンパ節7例、肝臓3例、骨3例、副腎2例、対側腎2例、胸膜・膵・脳・局所再発がそれぞれ1例だった。組織型は淡明細胞癌が17例。セカンドライン治療としてアキシチニブの投与を受けたのが5例、サードライン治療以降だったのが13例。ECOG PSが09だったのが13例、1だったのが5例だった。

 アキシチニブの投与量は、開始時が10mg/日で、最終的な投与用量は4mg/日が2例、6mg/日が2例、10mg/日が11例、14mg/日が2例、20mg/日が1例。投与期間中央値は3カ月(1.5〜38カ月)だった。

 治療成績は、完全奏効が0例、部分奏効が4例(22%)、病勢安定(SD)が9例(11%)、病勢進行が2例(11%)、評価不能が3例(16%)となった。無増悪生存期間中央値は3カ月(1.5〜6カ月)だった。

 最もよく見られた有害事象は高血圧で、14例(77%)に認められた。うちグレード3以上は3例(16%)だった。続いて蛋白尿7例(38%)、下痢6例(33%)、全身倦怠感5例(27%)、口内炎4例(22%)などだった。

 これらの結果から上田氏は、「最もよく見られた有害事象は高血圧だったが、降圧薬の使用により継続投与可能だった。サードライン治療以降でもアキシチニブは有効であると考えられた」と締めくくった。