近年、転移性腎細胞癌では大規模な臨床試験が数多く実施され、新たなエビデンスが蓄積されている。特にここ数年は、その成果に基づいて、海外の治療ガイドラインはほぼ毎年改訂されている状態だ。サイトカイン治療が中心だった時代から分子標的薬の時代に入り、奏効率は上がり、生存期間は著しく改善した。その背景にあるのは、癌の生物学的特性が解明されてきたことである。

 「腎細胞癌治療の大きな進歩の1つは、癌の生物学に基づいて新しい治療パラダイムが構築されたことである――」。第98回日本泌尿器科学会総会の教育セミナー「Metastatic RCC: Current treatment strategy in the era of molecularly targeted therapy」(座長:大分大学医学部腎泌尿器外科学講座教授三股浩光氏)で、Baylor-Sammons Cancer CenterのThomas Hutson氏はこう述べた。病理組織型や再発リスク因子によって治療効果が異なることがわかり、特定の患者群に対する最適な治療の探索が模索されている。Hutson 氏は米国の腎細胞癌治療の現状を紹介するとともに、分子標的薬の副作用やシーケンシャル療法、バイオマーカーなど最新のトピックスを解説した。

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