BCG膀胱内注入療法は、表在性膀胱癌に対する経尿道的切除術TUR-Bt)の術後の再発予防として行われる治療だが、BCGが不応の場合も少なくない。BCGゲムシタビンを併用することで抗腫瘍効果が増強されることが、マウスを使った試験で明らかになった。4月16日〜19日に岡山市で開催された第97回日本泌尿器科学会総会で、埼玉医科大学泌尿器科学教室の堀永実氏らが発表した。

 まず、マウスの膀胱癌細胞株を使って、ゲムシタビン、シスプラチン、パクリタキセル、5-FUを比較した結果、ゲムシタビンで高い殺細胞効果が確認された。

 次に、マウス膀胱癌モデルで、ゲムシタビン(1mg、2mg、4mg、8mg)を投与し、何も投与しないコントロール群と比較したところ、腫瘍生着率がコントロール群は87.5%であったのに対し、ゲムシタビン1mgと2mgでは50%、4mgでは37.5%、8mgでは20%と用量依存的に抗腫瘍効果が認められた。

 また、BCG単独における腫瘍生着率は64%だが、BCGとゲムシタビン(1mg)の併用は31%で、BCG単独に比べて生存が延長していた。

 これらの結果から、BCGとゲムシタビンの併用は、BCG単独に比べて抗腫瘍効果を増強できる可能性が示されたと結論付けた。堀永氏は、あくまでも動物モデルの結果であることを強調した上で、「BCGが不応だった場合は膀胱全摘が選択されるが、QOL低下を考えると、BCGとゲムシタビンの併用も検討できる可能性はある」と話した。