進行再発大腸癌に対するmFOLFOX6療法の計画的なオキサリプラチン休薬・再導入とメンテナンス治療としてのS-1の検討(CCOG-0704試験)から、mFOLFOX6とS-1を用いたオキサリプラチンの「Stop and Go」戦略により、治療効果を維持しながら末梢神経障害を軽減できる可能性が示唆された。4月12日から14日まで千葉市で開催された第112回日本外科学会定期学術集会で、名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学講座の浅田崇洋氏が発表した。

 進行再発大腸癌では、FOLFOXやXELOXの効果が持続していても、オキサリプラチンによる蓄積性末梢神経障害のために治療を中止せざるを得ないケースがある。OPTIMOX-1試験では、オキサリプラチンを一次休薬しても、メンテナンス治療を行うことで継続的なFOLFOX療法と同等の効果が期待できること、オキサリプラチンの「Stop and Go」により末梢神経障害が軽減されることが示された。

 浅田氏らはフェーズ2のCCOG-0704試験において、mFOLFOX6における末梢神経障害軽減と治療期間延長を図ることを目的として、計画的なオキサリプラチン休薬およびメンテナンス治療としてのS-1単独療法の有効性を検討した。

 対象は、切除不能・未治療・進行再発大腸癌の患者30人(年齢中央値66歳、男性20人)。WHO PS 0は21人(70%)、1は9人(30%)で、原発部位は結腸が10人(33.3%)、直腸が20人(67.6%)だった。転移部位は肝が11人(36.7%)、肺が10人(33.3%)などだった。術後補助化学療法は16人(53.3%)に行われ、試験開始が2007年だったため、オキサリプラチンを含むレジメンの使用はなかった。

 同試験では、ファーストライン治療としてmFOLFOX6を6サイクル行い、その後メンテナンス治療としてS-1を4サイクル投与し、セカンドライン治療のmFOLFOX6は、S-1の4サイクルの投与後または増悪後に行うこととした。主要評価項目は病勢コントロール期間(DDC)だった。

 30人中、S-1によるメンテナンス治療は21人に導入可能だった。その後mFOLFOX6を再導入できたのは15人だった。

 奏効率は、ファーストライン治療のmFOLFOX6では40%、メンテナンス治療のS-1では23.8%、セカンドライン治療のmFOLFOX6では20%だった。病勢コントロール率はそれぞれ86.6%、57.1%、73.3%だった。

主要評価項目のDDC中央値は9.3カ月だった。無増悪生存期間(PFS)中央値は7.9カ月、全生存期間(OS)は25.7カ月だった。これらの結果は既存の試験と同等の結果だった。

 安全性について、血液毒性は既存の試験と同様だったが、mFOLFOXの再導入時にグレード3のアレルギーが3人(20%)に発現した。ファーストライン治療ではグレード3以上の末梢神経障害の発現は3.3%だったが、メンテナンス治療では改善し0%となった。セカンドライン治療では6.7%で、既存の試験と比べて低い傾向を認めた。末梢神経障害により治療が中止された症例はなかった。