70歳以上と高齢者の大腸癌患者であっても、全身状態が良く(PS1以下)、主要臓器機能が保たれている患者であれば、FOLFOXレジメンに対する忍容性が認められ、効果も非高齢者とほぼ同等にみられることが明らかとなった。成果は4月2日から4日に福岡市で開催された日本外科学会で、金沢大学消化器・乳腺外科の藤田秀人氏によって発表された。

 藤田氏らは、70歳以上の進行再発大腸癌患者18人と、69歳以下の進行再発大腸癌患者49人にmFOLFOX6レジメンによる治療を行い、有害事象と効果を比較した。70歳以上の高齢者18人は、すべてPS1以下の主要臓器機能が保たれた患者。70歳から79歳までの14人には、通常量のmFOLFOXレジメン(L-OHP85mg/m2、5FU400mg/m2 iv、5FU2400mg/m2 civ)で投与し、80歳以上の4人には1段階減量(L-OHP65mg/m2、5FU300mg/m2 iv、5FU2000mg/m2 civ)して投与した。ベバシズマブの併用を高齢者群では2人、非高齢者群では6人に行った。

 投薬の結果、グレード3以上の白血球減少が高齢者で17%、非高齢者で10%、好中球減少が高齢者で55%、非高齢者で38%とやや高齢者で多い傾向があった。血小板減少には差がなかった。その他の副作用では、アレルギーは非高齢者の方が多く、末梢神経障害はやや高齢者が多く、食欲不振は同等だった。高アンモニア血症が1人高齢者群に認められた。

 抗腫瘍効果は、全例で高齢者群は部分奏効(PR)が39%、非高齢者群はPRが45%だった。一次治療例では、高齢者群はPRが47%で非高齢者群はPRが57%だった。全生存期間中央値は、高齢者は未到達で非高齢者は23カ月、2年生存率は高齢者は61%、非高齢者は50%だった。