進行・再発大腸癌に対して、テガフールウラシルイリノテカンを併用するTEGAFIRIレジメンを、日本で許容される最大投与量で実施したところ、投与量が多い海外のTEGAFIRIレジメンによる結果と同程度の効果であることが明らかになった。TEGAFIRIレジメンは、進行・再発大腸癌のセカンドライン以降で、ポートの留置が困難な患者や持続点滴を希望しない患者に対するFOLFIRIの代替療法や、S-1が毒性で使えない患者の代替療法になる可能性がある。成果は4月2日から4日に福岡市で開催された日本外科学会で、市立堺病院外科の福永睦氏が発表した。

 TEGAFIRIレジメンは、欧米ではイリノテカン250mg/m2、テガフールウラシル250mg/m2/day、ロイコボリン90mg/dayで投与され、有効性が報告されている。今回、研究グループは、日本で許容されている最大の投与量でTEGAFIRIレジメンを行い、完遂率、安全性、有効性を検討した。

 投与スケジュールは21日間を1コースとして、イリノテカンを1日目に150mg/m2、1日あたりテガフールウラシル(テガフールとしての投与量)を300mg/m2を1日目から14日目に、ロイコボリンを1日当たり75mgを1日目から14日目まで投与した。有害事象に伴う投与用量の減量基準も定められた。第3コースの1日目で治療の完遂性を評価した。

 試験には18人に進行再発大腸癌患者が登録され、男性が61%で年齢の幅は51歳から71歳だった。ファーストラインとして投薬を受けたのが50%で、結腸癌患者が14人、直腸癌患者が4人だった。

 試験の結果、登録後に治療の変更を希望したのが1人、第3コースの1日目で減量したのにも関わらず同様の有害事象が認められた1人が治療を中止した。治療の完遂率は94.1%だった。施行コース数中央値は奏効例が16コースで非奏効例が5コースだった。

 グレード3・4の有害事象は好中球減少が35.3%、白血球減少が29.4%、下痢が5.9%、食欲不振が5.9%、嘔吐が5.9%、めまいが5.9%だった。発熱を伴う好中球減少はなく、治療関連死もなく有害事象は許容範囲内だった。

 抗腫瘍効果は完全奏効(CR)が1人、部分奏効(PR)が6人、安定状態(SD)が5人で奏効率は41.2%だった。腫瘍が増悪するまでの時間(TTP)の中央値は6.9カ月、生存期間中央値は25.1カ月。1年生存率は70.6%。奏効率、生存期間は海外で行われたTEGAFIRIの結果の同程度だった。