子宮体癌に対する術後補助療法の有効性は術後再発リスクによって異なり、中リスク群ではその有効性は十分には明らかになっていない。子宮体癌の術後再発中リスク患者において、年齢70歳以上、Grade3、腹腔細胞診陽性、後腹膜リンパ節切除術未実施の患者では再発リスクが高いことから、術後補助療法が必要である可能性がレトロスペクティブな解析で示唆された。第65回日本産科婦人科学会学術講演会で、愛知医科大学産婦人科学講座の吉田敦美氏らが発表した。

 対象は、手術を施行した子宮体癌患者のうち「子宮体がん治療ガイドライン」で術後再発リスクが中リスク群に分類された113人。中リスク群の基準は、類内膜腺癌Grade3で筋層浸潤1/2以内、あるいは類内膜腺癌で筋層浸潤1/2を超える、頸部浸潤あり、腹腔細胞診陽性、脈管侵襲あり、漿液性腺癌、明細胞腺癌あるいは未分化癌、遠隔転移なし、となっている。

 解析の結果、中リスク群の10年累積無病生存率は78.7%、5年累積無病生存率は80.8%だった。

 多変量解析の結果、再発危険因子は、年齢70歳以上、Grade3、腹腔細胞診陽性、後腹膜リンパ節切除術未実施、術後補助療法未実施が有意であった。

 また術後補助療法を行った患者83人では腹腔細胞診陽性、後腹膜リンパ節切除術未実施が、術後補助療法を行わなかった患者30人では70歳以上、漿液性腺癌、Grade3が有意な危険因子だった。

 さらに後腹膜リンパ節切除術が行われた77人では、漿液性腺癌、Grade3、腹腔細胞診陽性、術後補助療法未実施が有意な再発危険因子であることが示された。

 以上の結果から、「子宮体癌の術後再発中リスク群において、年齢70歳以上、Grade3、腹腔細胞診陽性、あるいは後腹膜リンパ節切除術未実施の患者では、術後補助療法が必ず実施されるべきである」とした。