非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、カルボプラチンペメトレキセドによる導入療法を行い、その後、ペメトレキセドによる維持療法を行うことで、全生存期間(OS)は20.2カ月と良好であることが、市販後臨床試験として実施されたJACAL 試験(Japanese Alimta and Carboplatin followed by Alimta)の18カ月のフォローアップで明らかになった。大阪府立成人病センター呼吸器内科の熊谷融氏らが、7月26日から28日に大阪市で開催された第10回日本臨床腫瘍学会学術集会で発表した。

 JACAL試験の対象は、化学療法による前治療歴のないIIIB 期またはIV 期の非扁平上皮NSCLC患者。導入療法として、21日毎にカルボプラチンAUC6とペメトレキセド500mg/m2を第1日に投与し、これを4サイクル行った。この導入療法の後、SD 以上の効果が得られた患者に維持療法として21日毎にペメトレキセド500mg/m2を第1日に投与し、PDまで継続した。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目はOS、病勢制御率、奏効率、有害事象とした。
 
 2009 年12 月から2010 年6 月までに25 施設から109 人が登録された。維持療法は60人に行われた(維持療法実施群)。

 この結果、全患者におけるPFS 中央値は5.6カ月だが、維持療法実施群のPFS中央値は7.5カ月であった。またOS中央値は全患者では20.2カ月、維持療法実施群では到達していない。EGFR変異の有無でみると、EGFR変異陽性の患者(24人)のPFS中央値は5.7カ月、EGFR変異陰性の患者(63人)では6.9カ月。OS中央値はEGFR変異陽性患者では中央値に達しておらず、EGFR変異陰性患者では19.4カ月だった。

 全体の血液毒性は、グレード3の好中球減少が43%、グレード4が14%、血小板減少がそれぞれ28%、14%で、血小板輸血を必要とした患者が7%だった。主なグレード3以上の非血液毒性は、ALT増加が9%、食欲不振が6%、GGT増加が4%、嘔吐が3%だった。維持療法での血液毒性は、グレード3の好中球減少が35%、グレード4が5%、血小板減少がそれぞれ17%、0%で、輸血を必要とした患者はいなかった。主なグレード3以上の非血液毒性は、ALT増加が8%、GGT増加が2%だった。

 この結果から、「OSは20.2カ月と良好だった。血液毒性は高率だが管理可能であり、維持療法において新たな毒性やより悪化した毒性は少なかった」とした。