局所進行非扁平上皮癌の非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、ペメトレキセドシスプラチン化学放射線同時併用療法を行い、その後、ペメトレキセドの地固め療法を行う治療は、安全に施行でき、無増悪生存期間(PFS)は10.5カ月であることが、フェーズ1試験に参加した患者を対象とした生存解析で明らかになった。国立がんセンター東病院呼吸器内科の仁保誠治氏らが、7月26日から28日に大阪市で開催された第10回日本臨床腫瘍学会学術集会で発表した。

 NSCLC 3期にはプラチナ製剤を含む化学療法と放射線療法の併用が標準治療となっている。このフェーズ1試験では、化学療法としてペメトレキセドとシスプラチンを併用した場合の放射線線量の推奨用量の決定、および安全性と有効性が検討された。

 対象は、前治療歴がない切除不能の臨床病期3A/3B、非扁平上皮NSCLC患者。試験は3つのステップに分けられ、各ステップの患者数は6人だった。

 ペメトレキセド(500mg/m2)とシスプラチン(75mg/m2)は第1日に投与し、これを21日毎に行った。放射線療法はステップ1ではレベル1(総線量60Gy、1日2Gyを30日)で施行した。レベル1で用量制限毒性(DLT)の発生が2人以下の場合は、ステップ2として放射線療法をレベル2(66Gy)で実施した。ステップ3では推奨用量での放射線療法が行われた。

 投与は各レベルで3サイクル行い、4-6週の回復期間の後に、地固め療法としてペメトレキセド500mg/m2を第1日に、21日おきに投与し、これを3サイクル行った。

 この結果、ステップ1で1人にDLT(グレード3の食欲不振と下痢)が認められたが、ステップ2ではDLTは認められなかったことから、放射線療法の推奨用量は66Gyとなった。18人が同時併用療法を完遂した。16人が地固め療法を実施し、12人が地固め療法を完遂した。

 主なグレード3/4の有害事象は、18人のうち、同時併用療法では、白血球減少(12人)、好中球数減少(12人)、また貧血、血小板数減少、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢(各1人)が見られた。地固め療法では、16人のうち、白血球減少(3人)、好中球減少と貧血(各2人)だった。また肺臓炎が、同時併用療法でグレード2が1人、地固め療法でグレード2が6人、グレード3が1人に認められた。6人にステロイドが投与され、いずれも軽快しているという。なお、治療関連死はなかった。

 抗腫瘍効果は、PRが15人、SDが2人、PDが1人で、奏効率は83%(95%信頼区間:59-96)であった。PFS中央値は10.5カ月(同:8.77-12.32)、2年PFS率は27.8%だった。

 増悪が見られた13人のうち、局所再発のみが5人、遠隔転移のみが5人、局所再発と遠隔転移の患者は3人だった。

 海外のフェーズ2試験でも、切除不能3A/B期NSCLCに対し、ペメトレキセドとシスプラチンによる化学放射線同時併用療法およびペメトレキセドによる地固め療法は、安全に施行でき、生存が良好であることが報告されている。