未治療進行非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、ペメトレキセドとカルボプラチン(AUC5)の抗腫瘍効果は良好で、忍容性も認められることが、北海道肺癌臨床研究会(HOT)によるフェーズ2試験で明らかになった。福島県立医科大学附属病院呼吸器内科の金沢賢也氏らが、7月26日から28日に大阪市で開催された第10回日本臨床腫瘍学会学術集会で発表した。

 非扁平上皮NSCLCを対象にしたJACAL試験では、カルボプラチン AUC6が投与され、忍容性は認められているが、実臨床ではAUC5で投与されることが少なくない。

 フェーズ2試験の対象は、前治療歴がない3B期または4期の非扁平上皮NSCLC患者41人。ペメトレキセド(500mg/m2)とカルボプラチン(AUC5)を第1日に、3週毎に投与した。3コース以上の実施を完遂例とし、最大6コース行った。主要評価項目は奏効率、副次評価項目は安全性、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)とした。

 患者の年齢中央値は63歳、男性が68.3%、4期の患者が87.8%を占めた。治療コース数中央値は4コースで、3コース以上の患者が80.5%であった。

 抗腫瘍効果はPRが15人、SDが20人、PDが6人で、奏効率は36.6%(95%信頼区間:22.1-53.1)、病勢制御率は85.4%(同:70.8-94.4)だった。事前に定めていた奏効率の95%信頼区間の下限が閾値奏効率(20%)を上回ったことから、この試験は主要評価項目を達成した。

 PFS中央値は4.6カ月(同:3.5-5.5)、OS中央値は15.9カ月(同:6.0-25.8)であった。

 安全性については忍容性が認められ、治療関連死はなかった。主なグレード3以上の血液毒性は、白血球減少(19.5%)、好中球減少(29.3%)、血小板減少(17.1%)、貧血(34.1%)。グレード3以上の非血液毒性は、食思不振(7.3%)、嘔気(4.9%)、また肝機能障害、低ナトリウム血症、感染症、アレルギー反応、皮疹(各2.4%)が見られた。

 また付随研究として、ペメトレキセドの臨床効果に影響すると考えられる酵素であるメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)とチミジル酸合成酵素(TYMS)の遺伝子多型を調べた。37人の末梢血から4種類の遺伝子多型を解析した結果、奏効率やPFS、OSとは相関しなかった。しかしTYMSの一部の配列に繰り返し数が多い群では、有意に貧血や血小板減少が多かった。

 この結果から金沢氏は「高齢の患者さんが増えているため、この併用を適応する際に、TYMS多型を調べることは血液毒性対策に役立つ可能性がある」と話した。