切除不能胆道癌に対するS-1とゲムシタビンの併用療法で、50%を超える1年生存率となり、忍容性も認められることが、フェーズ2試験の最終結果で明らかになった。京都大学医学部外来化学療法部の金井雅史氏らが、3月18日から19日まで東京で開催される日本臨床腫瘍学会で発表した。

 試験の対象は切除不能胆道癌もしくは術後再発の患者25人で、このうち肝内胆管癌が5人(20%)、肝外胆管癌が11人(44%)、胆嚢癌が8人(21%)、乳頭部癌が1人(4%)。男性が18人、女性7人、年齢の中央値は64歳だった。

 投与スケジュールは3週間置きに、ゲムシタビン1000mg/m2を第1日と第8日に投与し、S-1は60mg/m2を第1日から第14日まで投与した。主要評価項目は全生存期間、副次評価項目は奏効率と有害事象とした。

 この結果、生存期間中央値は12.7カ月(95%信頼区間;8.5-23.6カ月)、1年生存率は52%で、計画時に設定していた期待値50%を超える結果となった。また2年生存率は21.5%、奏効率は30%だった。なお、胆嚢癌では生存期間中央値はおよそ8カ月、それ以外の癌では16カ月であったという。

 主なグレード3以上の有害事象は、血液毒性では好中球減少が56%、白血球減少が24%、非血液毒性では倦怠感が8%、食欲不振が8%、下痢が4%に認められた。

 金井氏は、胆道癌で有効性が示されているゲムシタビンとシスプラチン併用療法とゲムシタビンとS-1併用療法を比較する試験の必要性を話した。

 会場からは、3週置きの投与スケジュールについて質問があり、金井氏は「第8日目のゲムシタビン投与が難しい例もあった。4週置きにすれば、S-1の休薬期間も2週間となり、有害事象が減る可能性はある」と語った。さらに二次治療についての質問に対し、ゲムシタビンとS-1併用療法後の二次治療にはゲムシタビンとシスプラチンの併用投与を行い、4人中1人で部分奏効が認められたという。