S-1ロイコボリンオキサリプラチンを併用するSOLレジメン切除不能大腸癌に有用である可能性が示された。フェーズ1/2臨床試験のフェーズ1試験の部分で、3剤のそれぞれの通常の量で用量制限毒性が6人中1人しか現れず、6人全員に部分奏効(PR)が得られた。成果は3月20日と21日に開催された日本臨床腫瘍学会で、静岡県立静岡癌センター山崎健太郎氏が発表した。SOLレジメンは現在大鵬薬品の治験として、FOLFOXと比較するフェーズ2試験が行われているという。

 フェーズ1試験は、2週間を1サイクルとして1日目にオキサリプラチンを投与し、1日目から8日目まで1日2回S-1とロイコボリンを投与する方法で行われた。通常それぞれの薬剤が使用する量であるオキサリプラチンが85mg/m2、S-1が40mgから60mg/body、ロイコボリン25mg/body投与する群をレベル1として、S-1を減量する群をレベル-1、S-1とオキサリプラチンを減量する群をレベル-2として設定した。各レベルに6例登録し投与量制限毒性(DLT)の出現が6例中2例以下の場合、そのレベルの投与量を推奨用量としてフェーズ2に移行することとした。

 試験の結果、レベル1でDLT観察期間中に1例にのみDLT(グレード3の下痢、高血圧)が見られただけで、レベル1が推奨用量となった。DLT観察期間中の有害事象はグレード3以上の血液学的毒性はなく、グレード3の食欲不振、下痢、高血圧が1件(同一患者)だけだった。S-1の休薬はなく、第3サイクルの開始が8日以上延期された患者はなかった。

 観察期間中央値466日で総サイクル数は98、サイクル数中央値は12回、サイクル開始延期例は6例で回数は17回だった。減量は5例で9回行われた。全経過における有害事象は血液学的毒性はグレード3以上のものはなく、非血液学的な副作用はグレード3の悪心が1件、食欲不振が2件、下痢が2件、末梢神経障害が1件、高血圧が1件、アミラーゼ上昇が1件だった。

 抗腫瘍効果は全例PRで奏効率は100%、奏効までの期間中央値は45日、治療成功期間中央値は194日、無増悪生存期間中央値は238日、全生存期間中央値は未到達だ。