再発・難治性多発性骨髄腫に対し、抗IL-6抗体製剤siltuximabとボルテゾミブ、デキサメタゾンの併用における、siltuximabの推奨用量は11.0mg/kgであり、同レジメンは安全に施行できることが、国内多施設共同フェーズ1試験で明らかになった。10月11日から13日まで札幌市で開催された第75回日本血液学会学術集会で、名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科の鈴木達也氏らが発表した。

 試験は、1-3レジメンの治療歴を有する多発性骨髄腫患者を対象に行われた。1サイクル21日とし、siltuximabは5.5mg/kgまたは11.0mg/kgを投与した。ボルテゾミブは1.3mg/m2を1、4、8、11日目に静注し、デキサメタゾンは20mgを1、2、4、5、8、9、11、12日目に経口投与した。

 5.5mg/kgコホートには3人、11.0mg/kgコホートには6人が登録された。計9人のうち男性は5人、患者の年齢中央値は66歳、診断からの期間中央値は1.5年(0.2-6.6年)だった。前治療回数の中央値は1レジメンで、化学療法を受けた患者が9人、自家造血幹細胞移植(ASCT)を受けた患者が2人だった。また前治療での最良効果はPRが6人、NCが2人、PDが1人であった。

 この結果、用量制限毒性(DLT)は認められなかった。グレード3以上の主な有害事象は、血小板減少症が4人、白血球減少症が2人、リンパ球減少症が8人、好中球減少症が3人だった。有害事象による投与中止は5人であった。また重篤な有害事象として、グレード3の肺炎、グレード1の間質性肺疾患、グレード3のアレルギー性肺胞炎が各1人に見られたが、いずれも投与中止後、回復した。治療関連死もなかった。

 最良効果は、5.5mg/kgコホートでは、CRが1人、PRが2人で、奏効率は100%、11.0mg/kgコホートではCRは1人、PRが2人、NCが3人で、奏効率は50%であった。

 以上の結果から、「siltuximabとボルテゾミブ、デキサメタゾンの併用療法は、安全で忍容性も認められた」とし、siltuximabの推奨用量は11.0mg/kgと決定した。