再発・難治性濾胞性リンパ腫(FL)に対し、ベンダムスチン120mg/m2とリツキシマブの併用療法(BR療法)は有効で安全と考えられることが、Kanagawa Clinical Oncology Study Group(KCOG)による多施設共同のフェーズ2試験の中間解析から示された。10月11日から13日まで札幌市で開催されている第75回日本血液学会学術集会で、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院血液内科の佐野文明氏が発表した。

 再発・難治性FLに対する標準的治療法は確立されていない。ベンダムスチンは、リツキシマブとの併用で再発・難治性低悪性度B細胞リンパ腫やマントル細胞リンパ腫に対し、海外で高い有効性が報告されているが、国内での再発・難治性FLに関する報告は少ない。

 そのため佐野氏らは、国内における再発・難治性FLに対する標準的治療法を確立するため、ベンダムスチン120mg/m2を用いたBR療法の有効性と安全性を検討するフェーズ2試験を実施した。今回は中間解析の結果が発表された。

 対象は、再発・難治性のCD20陽性のFLで、20-79歳、ECOG PS 0-2などの条件を満たす患者とした。主要評価項目は奏効率、副次的評価項目は完全寛解率、無イベント生存期間(EFS)、無増悪生存期間(PFS)、安全性だった。

 同試験では、BR療法を3サイクル施行後に効果を評価し、部分寛解(PR)以上の効果が得られた患者にはさらに3サイクル追加することとした。

 BR療法は4週間を1サイクルとし、リツキシマブ375mg/m2を1日目に投与し、ベンダムスチンは120mg/m2を1サイクル目は2日目と3日目、2サイクル目以降は1日目と2日目または2日目と3日目に投与した。治療は6サイクルまで行うこととした。ベンダムスチンの減量基準に該当する有害事象を認めた場合は、120mg/m2から90mg/m2へ、さらに60mg/m2へ減量することとした。

 8施設から計36人が登録され、年齢中央値は62歳、男性33%、ECOG PS 0の患者は97%だった。Ann Arbor分類でIII期とIV期の患者が75%を占めた。診断から今回の治療までの期間の中央値は4.4年、前治療のレジメン数中央値は1.5、多くは2レジメン以下で、リツキシマブとアントラサイクリンはいずれも97%に投与されていた。

 36人中32人が治療を終了し、6サイクル完了した患者は14人(44%)、1-5サイクルで中断した患者は18人(56%)だった。治療サイクル数中央値は5サイクル、88%の患者が治療の評価が可能な3サイクル以上を完了した。治療を中断した18人中、15人(83%)は好中球減少を伴う血液毒性のためだった。

 36人に計158サイクルの治療が行われ、122サイクルが評価可能だった。このうち42サイクル(34%)で治療が延期され、36サイクル(86%)は好中球減少による延期だった。ベンダムスチンの投与量は、120mg/m2が99サイクル(81%)(27人)、90mg/m2が23サイクル(19%)(9人)で、60mg/m2に減量した患者はいなかった。

 中間解析における有効性として、3サイクル施行した31人の奏効率は97%、CRは74%だった。治療サイクルを終了した32人ではそれぞれ100%と88%となった。

 36人中3人にイベントが発生し、このうち1人は死亡した。EFS中央値は14.5カ月となった。

 同試験の主な有害事象は血液毒性で、グレード3または4のリンパ球減少は75%、好中球減少は66%に発現した。血小板減少と貧血はいずれも3%のみだった。非血液毒性では、グレード3の発熱性好中球減少が8%、悪心が6%、食欲不振が6%、倦怠感が6%に発現したが、グレード4の事象は認めなかった。

 治療中断、延期が高頻度だった理由として、佐野氏は「次サイクル開始時の好中球数が1500/mm3以上に設定されていた影響も考えられる」と考察した

 成績については、患者背景に大きな違いがないことから、佐野氏は「ベンダムスチン120mg/2で6サイクルを行ったことが成績の改善につながった可能性もある。今回のBR療法は有効で安全に施行できたが、至適投与量、投与スケジュール、支持療法のさらなる検討が必要」と述べた。