レナリドミド(製品名:レブラミド)の特定使用成績調査(全例調査)の中間報告で、副作用は74%の患者に見られ、血球減少が多いことが示された。また適応疾患である多発性骨髄腫(MM)と5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群(del(5q)MDS)では副作用の出方が異なることも明らかになった。10月19日から京都市で開催された第74回日本血液学会学術集会で、レブメイト第三者評価委員会委員の日本赤十字社医療センター血液内科の鈴木憲史氏が発表した。

 対象疾患は、再発または難治性の多発性骨髄腫(MM)、5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群(del(5q)MDS)。中間解析は2010年7月20日から2012年5月10日までの調査票について解析した。平均観察期間は107.3日、安全性の評価対象は2516人だった。

 MM患者(2310人)における総投与期間は中央値が63日(1-175日)、del(5q)MDS患者(169人)では36日(3-188日)だった。

 副作用の発現率は74%で、MM患者では73.6%、del(5q)MDS患者では79.3%だった。重篤な副作用は全体では36.3%、MM患者では35.5%、del(5q)MDS患者では46.2%だった。投与中止に至った副作用は血小板減少、好中球減少、末梢神経障害、発疹などで、その発現率は全体で17.8%、MM患者では17.3%、del(5q)MDS患者では21.9%だった。

 またステロイド剤の併用別にみると、併用した患者(2110人)での副作用発現率は73.9%、併用していない患者(157人)では70.7%で、感染症の発現率はそれぞれ19.7%、12.7%(p<0.05)、静脈血栓塞栓症は1.6%、0%となった。このため「ステロイド剤との併用は半年から1年までで、それ以降は単剤がよいのではないか」と鈴木氏は話した。

 主な副作用は血球減少で、MM患者では血小板減少32.6%、好中球減少30.9%、del(5q)MDS患者では血小板減少43.2%、好中球減少35.5%と、del(5q)MDS患者で多い傾向があった。末梢神経障害はMM患者では発現するが、del(5q)MDS患者ではほとんど見られなかった。一方、del(5q)MDS患者では発疹(24.3%)が認められた。

 グレード3以上の有害事象は、血小板減少が、MM患者では9.5%、del(5q)MDS患者では13.6%であり、発現時期は投与開始後中央値でそれぞれ17日、19日。好中球減少は、MM患者は15.1%、del(5q)MDS患者では21.9%、発現時期はそれぞれ25.5日、21日だった。

 グレード3以上の肺炎はMM患者では3%、del(5q)MDS患者では2.3%、発現時期はMM患者では中央値が35日、del(5q)MDS患者では2-3カ月の間で最も多く認められた。敗血症がMM患者では1.4%、del(5q)MDS患者では1.2%、発現時期はそれぞれ32日、53日であり、「肺炎と敗血症は投与後2-3カ月までは注意が必要だろう」とした。

 深部静脈血栓症はMM患者で0.7%、およそ半数は抗血栓薬の予防投与がされていた。グレード3以上は0.3%、発現時期は中央値で53日だった。

 間質性肺炎は27人(1.2%)に見られた。8割近くの患者は回復、軽快したが、4人が死亡した。発現までの期間中央値は48日で、60%の患者が2-3カ月であった。

 末梢神経障害は10.1%、グレード3以上が1.2%で、MM患者での発現までの期間中央値は15日だった。末梢神経障害の既往歴のある患者、サリドマイドまたはボルテゾミブ治療歴のある患者で発現が多かった(P<0.001)。

 腎機能障害は5.1%、グレード3以上は1.3%で、発現までの期間中央値はMM患者では22日、del(5q)MDS患者では18日であった。

 関連性が否定できない死亡は58人(2.3%)で、肺炎、敗血症、好中球減少、心不全、間質性肺炎などによるものだった。

 悪性腫瘍は4人(0.16%)に認められ、急性骨髄性白血病が1人、B細胞性リンパ腫が2人、乳癌が1人だった。発現までの期間は投与開始から2-5カ月だった。全員に前治療歴があり、3人はMP療法だった。