再発・難治低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫(B-NHL)とマントル細胞リンパ腫(MCL)の患者を対象として、ベンダムスチンリツキシマブの併用療法(BR療法)を検討したフェーズ1試験から、ベンダムスチンを90mg/m2の用量で2日間、21日毎に投与した場合に安全に遅延なく実施でき、有効性も期待される結果が示された。10月19日から21日まで京都市で開催された第74回日本血液学会学術集会で、藤田保健衛生大学血液内科学の岡本昌隆氏が発表した。

 日本では、再発・難治中高悪性度B-NHLに対するBR療法のフェーズ1試験において、ベンダムスチン120mg/m2の3週間隔投与の忍容性が示された。しかし、低悪性度B-NHLおよびMCLを対象としたBR療法の臨床試験はなく、推奨用量は不明である。

 岡本氏らは、再発・難治低悪性度B-NHLとMCLに対するBR療法のベンダムスチンの推奨用量を探索することを目的として、フェーズ1試験を実施した。主要評価項目はBR療法におけるベンダムスチンの推奨用量の決定、副次的評価項目は最良総合効果(奏効割合)だった。
 
 対象は、CD20陽性の低悪性度B-NHLまたはMCLの患者で、前治療で部分奏効(PR)に未到達、または完全奏効(CR)/PR後の再発/再増悪例とした。前治療のレジメン数は問わないこととした。

 BR療法として、リツキシマブ375mg/m2を投与後、ベンダムスチンを2日間、次の4段階の用量レベルで投与した。レベル1:90mg/m2を28日毎、レベル2:90 mg/m2を21日毎、レベル3:120mg/m2を28日毎、レベル4:120mg/m2を21日毎。各レベルに3人以上を割り付け、1コース目には夥粒球コロニー刺激因子(G-CSF)は投与せず、血液毒性を確認することとした。有効例には4コース以上実施した。推奨用量は、用量制限毒性(DLT)の発現率が50%未満のベンダムスチン最大用量レベルを基準として、4コース以上の完遂率と安全性、有効性を併せて考慮し、決定することとした。

 2011年4月から2012年3月までに13人(年齢中央値66歳、男性10人)が登録された。このうち濾胞性リンパ腫は10人、病期はIV期が10人だった。前治療のレジメン数中央値は2で、全例がリツキシマブの投与を受けており、1人が自家造血幹細胞移植(auto HSCT)施行後だった。

 結果として、全例で3コースまでは遅延なく実施可能で、10人が6コースを完遂した。レベル2の7人中3人で、3コース目以降に主に血小板減少のため治療の遅延を要した。うち1人は2週間の休薬後も血小板が次コースの開始基準まで回復せず、4コースで中止した。レベル3では3人中2人で、3または4コース目以降に主に血小板減少のため治療の遅延を要した。

 最良総合効果はCRが9人、PRが3人で得られ、奏効割合は92%となった。

 血液毒性では、血小板減少がコース数の増加に伴って増強したが、3コース目までは次コースの開始基準(≧75×103/μL)を満たしていた。グレード3以上の非血液学毒性は発現しなかった。

 今回の結果から、4コース以上のBR療法を安全に、遅延なく実施するためには、レベル2の90 mg/m2で2日間、21日毎に投与する方法が推奨されると判断された。

 現在、この推奨用量に基づいたフェーズ2試験が進行中である。