びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)に対し、リツキシマブ併用のBiweekly CHOP療法を行い、続いてリツキシマブ併用の大量化学療法、自家末梢血幹細胞移植を行うことで、2年無増悪生存(PFS)率、2年生存率は良好となり、移植後の再発も少ないことが国内フェーズ2試験(JSCT NHL04)で明らかになった。名古屋市で10月14日から開催された第73回日本血液学会学術集会で、兵庫県立がんセンター血液内科の村山徹氏らが発表した。

 DLBCLには、リツキシマブとCHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニン)による R-CHOP療法が標準治療だが、高リスク群の4年生存率は約50%といわれる。

 そこで、初発高リスク群CD20陽性DLBCLの治療向上のため、リツキシマブ併用Biweekly CHOP療法およびリツキシマブ併用の大量化学療法+自家末梢血幹細胞移植の有効性と安全性が検討された。

 主要評価項目は、登録後2年時点のPFS率。副次評価項目は登録後2年時点の生存率、治療完了例における移植後2年時点のPFS率、および治療完了例におけるリツキシマブ併用大量化学療法+自家末梢血幹細胞移植の安全性とした。

 投与は、2週1コースとしてCHOP療法を1コース、次にリツキシマブを併用してCHOP療法を2コース行う。次にリツキシマブ併用の大量VP-16(エトポシド)療法を行い、末梢血幹細胞を採取する。

 引き続き、2週1コースとしてCHOP療法を1コース、次にリツキシマブを併用してCHOP療法を2コース行う。そして移植前処置としてリツキシマブを併用してMCEC(ラニムスチン、カルボプラチン、エトポシド、シクロホスファミド)による大量化学療法を行う。末梢血幹細胞を移植し、移植の翌日にリツキシマブを単剤で投与する。

 対象は、初診時の国際予後指標IPIがHighあるいはHigh-intermediate riskで、CD20陽性のDLBCL患者40人。

 観察期間中央値29.5カ月(1.3-62.2カ月)で、2年PFS率は79.7%だった。また観察期間中央値30.6カ月(5.4-62.2カ月)で、2年生存率は94.1%と高かった。

 治療は40人中30人で完遂できた。この30人において、観察期間中央値24.9カ月(2.1-57.6カ月)で、移植後2年時点のPFS率は89.6%と良好であった。

 治療関連死は1人。移植時の非血液毒性は、グレード3の消化管毒性などが認められたが、グレード4はなかった。移植時に発熱性好中球減少がグレード3は17人(57%)、グレード4は2人(7%)に見られた。

 再発率は、登録後2年では20.6%(n=40)、移植後2年では10.4%(n=30)と低かった。これについて「末梢血幹細胞採取直前および末梢血幹細胞移植直後にリツキシマブを投与することで、in vivo purging(腫瘍細胞の除去)ができ、移植後の再発を抑えることができた」とした。

 以上の結果から、「この治療法は、高リスクDLBCL症例の治療成績の向上に役立つ可能性が示された」と村山氏は述べた。

 ただし、「リスク分類については曖昧なところがあるため」(村山氏)、PET-CTを用いてリスク層別化を行い、高リスク群DLBCLを対象にした大量化学療法+自家末梢血幹細胞移植のフェーズ2試験が進められているという。