日本人の初発慢性期慢性骨髄性白血病(CML)に対し、第2世代BCR/ABL阻害剤ダサチニブは忍容性に優れ、イマチニブに比べて寛解率が高いことが、フェーズ3試験DASISIONの2年追跡データによる日本人のサブ解析で明らかになった。名古屋市で10月14日から開催された第73回日本血液学会学術集会で、名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科の小椋美知則氏らが発表した。

 DASISION試験は26カ国108施設で実施された非盲検ランダム化フェーズ3試験で、初発慢性期CML患者519人を対象に、ダサチニブ100mg/日とイマチニブ400mg/日が比較された。

 主要評価項目は12カ月までに確定した細胞遺伝学的完全寛解(CCyR)率。確定したCCyRは2回の効果判定によって決められた。副次評価項目は、CCyRおよび分子遺伝学的寛解(MMR)率、CCyRおよびMMRに到達するまでの期間、無増悪生存期間、全生存期間と設定された。

 試験の結果、確定したCCyR率は、ダサチニブ群で77%、イマチニブ群は66%で(p=0.0086)、CCyRおよびMMRにおいてダサチニブの優位性が示された。

 今回は、2年間追跡データから、日本人49人(9.4%)におけるダサチニブの有効性と安全性が報告された。2年以上の治療継続は、ダサチニブ群(26人)で85%、イマチニブ群(23人)で83%だった。

 主要評価項目である、12カ月までに確定したCCyR率は、ダサチニブ群で96%、イマチニブ群で70%だった。MMR率も3、6、12、18、24カ月の全ての時点でダサチニブ群のほうが高く、24カ月時点ではダサチニブ群は85%、イマチニブ群で61%だった。

 また累積分子遺伝学的完全寛解(CMR)は、ダサチニブ群で35%、イマチニブ群で17%だった。

 日本人における主な非血液毒性は、胸水がダサチニブ群で27%、イマチニブ群で0%、顔面浮腫がそれぞれ23%、39%、末梢性浮腫が12%、22%、全身性浮腫が0%、26%だったが、いずれもグレード3/4は認められなかった。疲労、下痢、悪心、筋骨格痛、皮疹はイマチニブ群に多く、イマチニブ群でグレード3/4の下痢が9%に見られた。

 グレード3/4の血液毒性は、貧血がダサチニブ群で12%、イマチニブ群で9%、好中球減少がそれぞれ31%、39%、血小板減少が8%、9%だった。いずれの群でも死亡もしくは増悪は報告されておらず、「両治療とも忍容性に優れ、長期に投与継続されている」とした。

 以上のことから、「日本人の初発慢性期CMLの治療において、ダサチニブは新規のファーストライン治療の選択肢として位置づけられるだろう。長期のアウトカムが期待される」と小椋氏は述べた。