ベンダムスチンが日本人の再発・難治性低悪性度B細胞リンパ腫およびマントル細胞リンパ腫に高い効果を示すことが改めて発表された。国内で行われた多施設フェーズ2試験の最新解析結果から、観察期間中央値20.6カ月で、無増悪生存期間中央値は21.1カ月、2年無増悪生存率は43.3%だった。成果は9月24日から26日まで横浜市で開催された第72回日本血液学会学術集会で、東北大学血液・免疫病学分野の石澤賢一氏によって発表された。

 ベンダムスチンの薬理作用としてアルキル化作用と代謝拮抗作用が推定されており、短時間の曝露で、長時間にわたってDNA鎖を損傷する。既存の抗癌剤とは異なる作用機序と考えられており、様々な抗癌剤耐性細胞株でも細胞増殖を抑制することが示されている。

 フェーズ2試験は、前に受けた化学療法や抗体療法で部分寛解(PR)以下だったか、完全寛解(CR)後に再発、あるいはPR後腫瘍の再成長が起きた低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫患者58人とマントル細胞リンパ腫患者11人を対象に実施された。患者には、3週間置きに1日目と2日目に120mg/m2のベンダムスチンが投与された。投薬は3サイクルから6サイクル行われた。

 試験の結果、全体ではIWRC(International workshop to standardize response criteria for non-Hodgkin’s lymphoma)による奏効率が91%(95%信頼区間82.0-96.7)で、完全寛解(CR)率は67%(95%信頼区間54.3-77.6)となった。癌種で分けると低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫患者58人では奏効率は90%(95%信頼区間78.8-96.1)でCR率は66%(95%信頼区間51.9-77.5)、マントル細胞リンパ腫患者11人では奏効率は100%(95%信頼区間71.5-100.0)でCR率は73%(95%信頼区間39.0-94.0)だった。

 無増悪生存期間は、全体では観察期間中央値20.6カ月で21.1カ月、2年無増悪生存率は43.3%となった。癌種別では、低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫で観察期間中央値18.2カ月で20.0カ月、2年無増悪生存率は45.2%、マントル細胞リンパ腫で観察期間中央値21.7カ月で21.7カ月、2年無増悪生存率は34.1%となった。

 一方、主な血液学的な毒性はグレード3/4の白血球減少症が45人(65%)、好中球減少症が50人(72%)などだった。グレード3の非血液学的毒性は食欲不振が2人、嘔吐が3人、静脈炎などだった。