胃切除後に腹膜播種が認められた患者に対し、S-1ドセタキセルを交互に投与することで、治療継続が可能になることが示された。日本医科大学外科・消化器外科の金沢義一氏らが、7月14日から16日まで下関市で開催された日本消化器外科学会で発表した。

 対象となったのは、胃切除が行われ、術中腹腔洗浄細胞診CY(+) あるいは腹膜播種(P1) によってStage IVと診断された患者、もしくは腹膜再発が認められた患者20人。患者の年齢は46歳〜74歳で、男性が14人だった。

 8週を1コースとして、前半4週にはS-1(80〜120mg/m2) を第1日から第21日に投与して、次の4週ではドセタキセル(35mg/m2)を第28日と第42日に投与し、これを繰り返した。

 平均投与回数は6.5回(2〜17回)で、減量を1回行った患者が4人(P1が3人、腹膜再発が1人)、減量2回が2人(P1が1人、腹膜再発が1人)だった。なお減量1回目の場合は、S1用量は変えずに、ドセタキセル35mg/m2を30mg/m2にし、減量2回目の場合は、S1の初回用量が100mg/m2の人は80mg/m2に、120mg/m2の人は100mg/m2に減らし、ドセタキセルは30mg/m2とした。

 グレード3の有害事象は口内炎が1人、白血球減少が1人、皮疹が1人で、グレード2は食欲不振が2人、白血球減少が3人、グレード1では食欲不振が1人、悪心・嘔吐が1人だった。

 無増悪期間は最長で1905日で、生存期間中央値は826日、2年生存率は60%だった。

 この結果から演者らは、「S-1とドセタキセルの交替投与で、それぞれの毒性が緩和されることにより、比較的長期の投与期間が得られた」と結論した。