再発子宮肉腫に対し、テモゾロミドベバシズマブ併用療法は有効で、副作用も少ないことが、単施設での検討で示された。7月19日から東京で開催された第54回日本婦人科腫瘍学会学術講演会で、防衛医科大学校産婦人科/菊池がんクリニックの佐々木直樹氏らが発表した。

 子宮肉腫の切除不能進行例や再発例は、化学療法が奏効しないことが多く、治療方法は確立していない。テモゾロミドはアルキル化剤の経口抗癌剤。脳腫瘍の1つである神経膠腫の治療薬であり、近年はベバシズマブとの併用で有効性が報告されている。

 進行・再発子宮平滑筋肉腫においては、少数例だが、テモゾロミド単剤では奏効率は8.3-45.5%と報告されている。また平滑筋肉腫では高率にVEGF/VEGFRが発現していることが知られている。

 そこで完全切除不能の再発・進行子宮肉腫患者に対し、テモゾロミドとベバシズマブ併用療法が検討された。対象は、前治療としてアントラサイクリン系抗癌剤やゲムシタビンによる化学療法または放射線療法が行われた後、病勢進行した患者9人。投与は4週おきに、テモゾロミド80mg/bodyを1-21日に、ベバシズマブは2mg/kgを1日目、8日目、15日目に投与した。

 抗腫瘍効果はRECISTで評価した。この結果、CRが1人、PRが2人で、奏効率は33%だった。またSDが3人で、病勢制御率は66%となった。CR症例(子宮平滑筋肉腫)では、治療前には腹腔内播種巣と肺転移巣が認められたが、併用療法3コース施行後には腹腔内播種巣は縮小し、肺転移巣はほぼ消失、併用療法12コース施行後には腹腔内播種巣と肺転移巣が消失した。
 
 また子宮平滑筋肉腫6人では、奏効率は50%、病勢制御率は83%、無増悪生存期間中央値は7.5カ月だった。

 有害事象は、グレード1/2のみで、グレード3以上の有害事象は認められなかった。ただしテモゾロミドとベバシズマブ併用療法に加え、ゲムシタビンとオキサリプラチンを併用した患者(1人)ではグレード4の好中球減少が見られた。

 これらの結果から、「テモゾロミドとベバシズマブ併用療法は子宮肉腫に対して、従来の化学療法と比べ同等以上の効果があり、安全に施行できる治療と思われる」とした。なお治療はすべて自費で行われた。