「子宮体がん治療ガイドライン」(日本婦人科腫瘍学会/編)は、2009年版から改訂された2013年版が来年秋に発刊される予定となっている。7月19日から21日まで東京都で開催された第52回日本婦人科腫瘍学会学術講演会の「子宮体がん治療ガイドライン・コンセンサスミーティング」で、東北大学病院産婦人科の永瀬智氏が改訂の概要を解説した。

 2013年版のガイドライン作成委員会は、「初回治療」、「術後療法/再発・進行癌」、「経過観察/妊孕性温存」、「癌肉腫・肉腫/絨毛性疾患」に分かれ、各小委員長のもと、作業を進めている。委員には産婦人科医だけでなく、放射線腫瘍医、腫瘍内科医も含まれ、さらに病理専門医からも適時コメントを得ている。

 2009年版では「特殊組織型」と「癌肉腫」の章が新設されたが、2013年版では「特殊組織型」の単独の章を削除し、「初回治療」、「術後療法」、「進行・再発癌の治療」の各章に内容を盛り込むこととした。術式については単独のClinical Question(CQ)を設定する。また、2009年版の「子宮内膜異型増殖症」の単独の章は削除し、「妊孕性温存」の章に内容を盛り込むこととした。

 CQの一部は統合または新設される。今回新設されるCQには、「子宮摘出後に子宮体癌と判明した症例の取り扱いは?」、「治療後にホルモン補充療法(HRT)を施行することは奨められるか?」がある。その他のCQでは、「内視鏡下手術は標準術式となりえるか?」、「傍大動脈リンパ節郭清の意義は?」については新たなエビデンスの蓄積があり、推奨レベルや内容が変更される可能性もある。

 今回の改訂の大きなポイントは「絨毛性疾患」の章が新設されることだ。(既報「絨毛性疾患の章を新設へ―来年秋発刊予定の子宮体がん治療ガイドライン2013年度版」

 「絨毛性疾患取扱い規約 第3版」(日本産科婦人科学会・日本病理学会/編)が2011年7月に発刊され、胞状奇胎、絨毛癌、トロホブラスト腫瘍の診断基準、定義が整理され、絨毛性疾患の管理方法が変更された。治療方針についてもエビデンスを整理し、現時点での標準治療を示す必要があることから、2013年版での新設となった。