子宮頸癌に対し、シスプラチンに加え、1回のパクリタキセルを用量を減らして毎週投与するdose-dense TP療法は、良好な奏効率と病理学的完全奏効(pCR)率を示し、忍容性も認められることが、フェーズ1/2試験で明らかになった。兵庫県立がんセンター腫瘍内科の谷岡真樹氏らが、7月19日から21日に東京都内で開催された第52回日本婦人科腫瘍学会学術講演会で発表した。

 対象は、臨床病期Ib2期、および原発巣4cm以上のIIa期、IIb期の子宮頸癌患者。

 第1相部分(登録:2009年12月から2010年5月)では、術前化学療法として、3週おきに、シスプラチン75 mg/m2を第1日に、パクリタキセルは60 mg/m2(レベル0)、70 mg/m2(レベル1:第1コホート)、80 mg/m2(レベル2:第2コホート)を第1日、第8日、第15日に投与した。

 第1コホートに6人、第2コホートに6人が登録した。dose-dense TP療法はレベル1で開始し、術前1コース目で用量制限毒性(DLT)を評価する。DLTが6人中2人以下であればレベル2に進み、3人以上であればレベル0に減量することとした。

 治療は、術前3コース行い、CRまたはPRの場合は、広汎子宮全摘術を施行した。その後、経過観察もしくは全骨盤放射線照射、化学放射線療法を施行した。術前化学療法でSDまたはPD、重篤な副作用が見られた場合は広汎子宮全摘術と(化学)放射線療法もしくは(化学)放射線療法のみを施行した。

 主要評価項目は用量制限毒性(DLT)、副次評価項目は安全性、2年全生存率、2年無再発生存率とした。

 この結果、主な有害事象はグレード2までの悪心、脱毛、食欲不振、疲労だった。DLTはグレード3のGPT上昇(1人)、グレード4のGOT上昇(1人)、グレード2のクレアチニン上昇(1人)であった。いずれも6人中2人以下であったことから、推奨用量は、シスプラチン75 mg/m2、パクリタキセルは80 mg/m2と決定した。

 第2相部分(登録:2010年6月から2011年8月)では、dose dense TP療法を、術前3コース行い、CRまたはPRの場合は、広汎子宮全摘術を施行した。また術後は、放射線療法は行わずに、dose dense TP療法を2コース行った。術前化学療法でSDまたはPD、重篤な副作用が見られた場合は広汎子宮全摘術と(化学)放射線療法もしくは(化学)放射線療法のみを施行した。

 主要評価項目は2年無再発生存率、副次評価項目は術前化学療法の奏効率、pCR率、安全性、2年全生存率、術前術後化学療法の完遂率とした。

 第2相部分には28人が登録した。1人でパクリタキセルによるグレード4の過敏性反応のため治療を中止した。効果判定できた27人のうち、PRが17人、CRが10人で、奏効率は100%、pCRは7人(26%)だった。5人は術後治療を希望せず、再発は1人であった。

 グレード3以上の有害事象は、白血球減少が3人、好中球減少が8人、ヘモグロビン減少が1人、悪心が3人、食欲不振が2人、疲労が2人、下痢が1人、発熱性好中球減少が1人だった。

 研究グループでは第2相試験を継続し、50人の登録が終了したという。