2002年からの5年間と2007年からの5年間を比較した研究で、子宮体癌は1.8倍に増加し、エストロゲン非依存性のtype2では進行癌が増えている傾向が明らかになった。岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産科・婦人科学教室の春間朋子氏らが、7月19日から21日に東京都内で開催された第52回日本婦人科腫瘍学会学術講演会で発表した。

 対象は、2002年1月から2011年12月までの10年間に同大学で治療を受けた子宮体癌患者319人。2002年から2006年までの5年間(前半群)と2007年から2011年までの5年間(後半群)に分けて、2群間の年齢や組織型などを分析した。またエストロゲン依存性のtype1には組織型として類内膜腺癌グレード(G)1とG2を、エストロゲン非依存性のtype2には類内膜腺癌G3や癌肉腫、漿液性腺癌、明細胞線癌などその他の組織型を分類した。

 この結果、前半群での子宮体癌患者は120人だが、後半群では216人と、1.8倍に増えていた。組織型別には、後半群において類内膜腺癌が79.1%、漿液性腺癌が4.6%、明細胞線癌が1.9%、未分化癌が1.4%、癌肉腫が7.9%だった。両群ともtype1は全体の73%を占め、type2は27%であった。
 
 Type1において、類内膜腺癌G1の割合が前半群では61%(51人)だったのが、後半群では77%(115人)に増加した。Type2では、癌肉腫、漿液性腺癌、明細胞腺癌の割合が増えていた。

 初診時の平均年齢は、前半群ではType1が55.9歳、Type2は59.5歳(p=0.075)だが、後半群ではそれぞれ56.3歳、62.3歳(p=0.001)であり、「平均初発年齢はtype2の患者で高年齢化していた」とした。

 進行期別(新分類)にみると、前半群と後半群では各進行期の患者割合は変わらなかったが、type2では前半群に比べ後半群ではIII/IV期の進行癌が増えている傾向が見られた。また初回治療完遂率を比べると、前半群に比べ、後半群のtype2では初回治療完遂率が低い傾向があった。

 これらの結果から、春間氏は「高齢の進行type2体癌が増加傾向にあり、これらは治療に難渋する症例が多い。今後は予後不良な子宮体癌も増加することが示唆された」とまとめた。