ファーストラインのGC療法に抵抗性となった尿路上皮癌患者に対するゲムシタビン+ドセタキセル+カルボプラチン(GDC)療法は安全で有効な可能性が報告された。小牧市民病院泌尿器科の深津顕俊氏らが、10月24日から26日まで京都市で開催されている第51回日本癌治療学会学術集会で発表した。

 近年、進行性尿路上皮癌に対するファーストラインの化学療法としてゲムシタビン+シスプラチン(GC)療法が標準的に行われるようになりつつある。だが、GC療法抵抗性患者に対するセカンドライン治療は確立されていない。

 GC療法抵抗性尿路上皮癌に関するセカンドラインとしては、タキサン系薬剤を中心としたレジメンが検討されているが、奏効率は30〜40%、OS中央値は1年未満にとどまる。

 そこで深津氏らは、GC療法抵抗性尿路上皮癌に対し、GDC療法の有効性と安全性について検討した。

 対象は、2009年2月から2012年12月までに同院でGC療法を施行した尿路上皮癌患者151例のうち、治療抵抗性を示しGDC療法を施行した25例。GC療法で治療効果が認められずにGDC療法に変更した患者と、GC療法で治療効果を認めたが最終的に病勢進行(PD)となりGDC療法に変更した患者が含まれる。

 投与スケジュールは21日を1サイクルとし、ゲムシタビンは750mg/m2をday1、8に、ドセタキセル50mg/m2とカルボプラチンAUC5はday1に投与。投与期間中にイベントがなければ2コース実施後に効果判定を行い、奏効例は1コース追加投与した。病勢進行または忍容できない有害事象が発現するまで投与を継続した。

 患者背景は、平均年齢が69.3歳、男性23例女性2例。PS 0が40%、PS 1が52%、原発巣は膀胱が40%、腎盂が36%、尿管が24%で、GC療法に対して部分奏効(PR)以上を一時的に認めた患者は24%(6例)を占めた。全例転移巣があり、リンパ節は32%、肺が28%だった。

 観察期間中央値は8.2カ月(範囲:1.9-18.5)、投与コース中央値は3(範囲:1-6)だった。day8が延期された回数は3回(3.9%)、day8の中止は2回(2.6%)だった。

 投与の結果、患者の52%(13例)で部分奏効(PR)が確認された。病勢安定は4%、PDは44%。

 全生存期間(OS)中央値は12.9カ月、1年OS率は55.6%、無増悪生存期間(PFS)中央値は6.7カ月、1年PFS率は39.5%だった。

 多変量解析でGDC療法後のOSに影響する独立した因子を検討したところ、ファーストラインのGC療法で奏効が得られなかった患者(ハザード比:0.114、p=0.0070)、セカンドラインのGDC療法に奏効した患者(ハザード比:11.077、p=0.0036)ではOSが良好だった。

 グレード3以上の血小板減少は60%の患者で見られた。白血球減少が36%、食欲不振が28%、貧血が24%、悪心・嘔吐が24%、下痢が16%で、いずれも対応可能だった。

 これらの結果から深津氏は、「進行性尿路上皮癌にはタキサン系の抗癌剤に感受性が高い症例があると考えられる。GC療法で治療効果が得られない場合は、早めにGDC療法に変更した方がよい可能性が示唆された」と語った。