再発・転移性平滑筋肉腫に対し、ゲムシタビンドセタキセルの併用療法は、浮腫など治療継続が困難となる副作用はあるものの、抗腫瘍効果が高く、病勢制御率はおよそ8割であることが示された。岡山大学大学院緩和医療学の松岡順治氏らが、10月28日から30日まで京都市で開催された第48回日本癌治療学会学術集会(JSCO2010)で発表した。

 平滑筋肉腫の治療は外科的切除が基本だが、再発後の治療は難しく、化学療法としてはダカルバジンを用いた併用療法や、ドキソルビシとイホスファミドの併用療法が行われてきた。海外ではゲムシタビンとドセタキセル併用療法のフェーズ2試験で、その有効性が報告されている。

 松岡氏らは、平滑筋肉腫と診断され、前治療がある45人を対象に、ゲムシタビンとドセタキセルの併用療法を行った。このうち41人について有効性と安全性を評価した。男性が8人、女性が33人で、原発部位は、子宮が17人、後腹膜が10人、軟部組織が6人、そのほか(消化管、下大静脈)が8人だった。転移部位は全身に見られ、肺が38人、肝が24人、後腹膜が10人、骨が8人、心臓が2人、皮膚が10人、舌が2人だった。

 治療は外来において、3週置きにゲムシタビン1000mg/m2を第1日と第8日に投与し、ドセタキセル80mg/m2を第8日に投与した。これを4から8サイクル行った。治療期間は3から39カ月(平均9.8カ月)だった。

 最大治療効果は、完全奏効が1人、部分奏効が18人、病勢安定が15人、病勢進行が7人で、奏効率は46%、病勢制御率は83%であった。

 副作用は、脱毛、浮腫、疲労感、神経障害、肝機能障害、悪心・嘔吐が見られ、間質性肺炎が3人、グレード3のアレルギーが2人に認められた。「浮腫はドセタキセルによるものと考えられるが、浮腫によって治療継続が難しい例もあった」と松岡氏。血液毒性は、全例にグレード3/4の白血球・好中球減少が見られたが、早期に改善した。グレード3の貧血が3人、グレード3/4の血小板減少が7人に見られた。治療関連死はなかった。

 以上のことから、松岡氏は「ゲムシタビンとドセタキセルの併用療法は、従来報告されてきた化学療法に比べて、平滑筋肉腫に対して高い奏効率を示した」と述べた。ただし、治療中止によるリバウンドが認められることから、「治療をいかに長く継続して、コントロールを維持できるかが今後の課題である」とした。今回の結果を受けて、ゲムシタビンとドセタキセル併用療法による一次治療のフェーズ2試験を計画しているという。