正規職員看護師を対象としたフェンタニル貼付剤の学習会でのアンケート結果から、貼付部位の水分や汗を取り除くことや貼付後30秒押さえること、貼付剤を貼った後にテープ剤で補強することなどに関して認知度が低いことが明らかとなった。2月16日から金沢市で開催された第27回日本がん看護学会学術集会で、愛知県がんセンター愛知病院の岩本斉子氏が発表した。

 近年、鎮痛剤であるフェンタニルの貼付剤の使用件数が増加しているが、看護師自身が張り方の指導を受ける機会がないままに取り扱っているケースが多いという。そこで、岩本氏らのグループは、医師や薬剤師と協力し、院内の教育機会として、視覚教材や製剤見本を用いて貼付体験を導入した学習会を行った。この学習会後、貼付剤に対する認識について、参加した正規職員看護師186人を対象にアンケートを行った。

 アンケート内容は、1)貼付剤を貼る場所は、胸部・腹部・上腕部・大腿部で創傷のない部位であることを知っていたか、2)貼付部位を乾いたタオルなどで拭き、水分や汗を取り除くことを知っていたか、3)外装の開封を手で開けることを知っていたか、4)貼付剤取り出しは貼付剤を全露出させてから取り出すことを知っていたか、5)貼付剤の粘着面に触れずに貼ることを知っていたか、6)台紙を半分はがした時点で患者に貼付することを知っていたか、7)貼付後、30秒押さえることを知っていたか、8)貼付剤を貼った後、他のテープ剤で補強するか──という8問。

 アンケート回答者は、186人中69人(37%)、貼付経験年数では1年未満が29%、1年以上が67%だった。看護師の所属については、がん治療病棟が59%、その他の所属が41%だった。

 アンケートで「はい」と回答したのは、1)は90%以上、2)は60%弱、3)は90%以上、4)は30%弱、5)は80%以上、6)は80%以上、7)は約60%、8)は約30%だった。

 これらの結果から岩本氏は、視覚教材を用いた貼付剤使用ポイントの解説は有効であり、自らの手技を見直す結果になったと考察。貼付部位をタオルで拭くことや貼付剤取り出し方法、貼付後の押さえつけなどに課題があると指摘した。