非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、カルボプラチンペメトレキセドベバシズマブによる1次治療とペメトレキセド+ベバシズマブによる維持療法は、有効性と安全性が高いと考えられる結果が示された。4月20日から22日まで神戸市で開催された第52回日本呼吸器学会学術講演会で、国立病院機構弘前病院呼吸器科の中川英之氏が発表した。

 中川氏らは、未治療の非扁平上皮NSCLCに対し、カルボプラチン+ペメトレキセド+ベバシズマブによる1次治療を施行後、ペメトレキセド+ベバシズマブによる維持療法を行った患者の安全性と有効性を検討した。

 対象は、2009年12月から2010年11月までに登録された、前治療歴がなく、適切な臓器機能が保たれている20歳以上、PS 0〜3、IV期の非扁平上皮NSCLC患者7人(年齢中央値66歳、男性5人)。WHO PS 3が2人含まれ、組織型では腺癌が6人、大細胞癌が1人で、EGFR遺伝子変異陽性は1人、陰性は4人、不明は2人だった。ALK遺伝子変異陽性は1人に認められた。

 1次治療では、カルボプラチン(AUC5)、ペメトレキセド(500mg/m2)、ベバシズマブ(15mg/kg)を3週間隔で最大6サイクルまで投与した。進行(PD)を認めない患者には、ペメトレキセドとベバシズマブによる維持療法を3週間隔でPDとなるまで施行した。

 7人中6人(86%)が1次治療を6サイクル完遂し、維持療法に移行した。維持療法の平均回数は9サイクルで、ALK遺伝子変異陽性例では18サイクルの投与を継続中である。

 部分奏効(PR)が5人で得られ、奏効率は71%となり、高い腫瘍縮小効果が認められた。安定(SD)は1人だった。無増悪生存期間(PFS)中央値は8.9カ月、OS中央値は17.1カ月となった。

 維持療法に移行した患者では、維持療法後のPFS中央値は8.1カ月、OS中央値は12.8カ月と良好な結果となった。

 有害事象として、グレード4の血小板減少が1人(14%)に発現した。グレード3の好中球減少は2人(29%)、貧血は2人(29%)、発熱性好中球減少は1人(14%)に発現した。非血液毒性ではグレード3以上のものは認められず、グレード2の高血圧が2人(28%)、皮疹が1人(14%)に発現した。グレード2の間質性肺疾患(ILD)を1人(14%)に認めたが、ステロイドの投与により速やかに改善した。

 中川氏が比較として提示した、同科で非扁平上皮NSCLCに1次治療でカルボプラチン+ペメトレキセドを投与後に維持慮法でペメトレキセドを投与した17人(年齢中央値65歳、男性4人)では、奏効率は62.5%、PFS中央値は8.4カ月、OS中央値は未到達だった。

 グレード3以上の血液毒性を比較すると、好中球減少はカルボプラチン+ペメトレキセドを投与後にペメトレキセドを投与した患者で少ない傾向がみられたが、その他は同程度だった。

 また今回の結果とPARAMOUNT試験、AVAPERL試験との比較でも、維持療法後のPFS、導入療法後のOSなどが延長していることがわかった。