進行期の非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)に対するカルボプラチンペメトレキセドの2剤併用療法の検討から、副作用は軽度で継続が可能であり、奏効率および病勢コントロール率(DCR)が良好であることが示された。4月20日から22日まで神戸市で開催された第52回日本呼吸器学会学術講演会で、独立行政法人国立病院機構三重中央医療センター呼吸器科の西井洋一氏が発表した。

 進行NSCLCの初回治療として、カルボプラチン+ペメトレキセドの併用療法における有効性と忍容性が報告されてきている。

 西井氏らは、同院でカルボプラチン+ペメトレキセドの併用療法を行った進行期の非扁平上皮NSCLCの症例について、有効性と安全性をレトロスペクティブに検討した。

 対象は、2010年7月から2011年12月までに同併用療法を行った19人(年齢中央値66歳、男性12人)。PS 0、1、2はそれぞれ12人、3人、4人で、組織型では腺癌が18人、大細胞癌が1人だった。病期ではIV期が13人と最も多く、IIIA期が5人、IIIB期が1人だった。現喫煙者は13人だった。同併用療法がファーストライン治療だったのは17人、セカンドライン治療は2人だった。EGFR遺伝子変異は、陽性が5人、陰性が13人、不明が1人だった。評価項目は、奏効率、病勢コントロール率(DCR)、安全性だった。

 1サイクルを21日間とし、カルボプラチンはAUC5で2時間かけて、ペメトレキセドは500mg/m2を10分間かけて点滴静注し、それぞれ1回投与した後、20日間休薬した。投与時は5-HT3拮抗剤を併用し、投与時間は合計で約2時間半だった。ペメトレキセドの投与7日以上前より、葉酸とビタミンB12を投与した。
 
 腫瘍縮小効果は、部分奏効(PR)が7人(36.8%)、安定(SD)が7人(36.8%)、進行(PD)が5人(26.3%)だった。奏効率は36.8%、DCRは73.7%となった。
 
 血液毒性では、グレード3以上の好中球減少が7人(36.8%)、貧血が4人(21.1%)、血小板減少が7人(36.8%)に発現した。非血液毒性では、グレード2以上の悪心が7人(36.8%)、疲労が5人(26.3%)、皮疹が2人(10.5%)に発現したが、肝機能障害は発現しなかった。グレード4の非血液毒性は認めなかった。
 
 同併用療法を2サイクル施行後SD以上と判定された14人中12人は白金系抗癌剤ベースの化学療法を中断することなく5サイクルから6サイクル施行し、11人がペメトレキセド単剤によるメンテナンス療法に移行した。このうち、IV期の腺癌でEGFR遺伝子変異陰性の女性患者では、メンテナンス療法を16サイクル継続中であるという。
 
 西井氏は「カルボプラチン+ペメトレキセドの併用療法は点滴時間が短く、安全に投与でき、外来での化学療法に適している」と話した。