高齢者進展型小細胞肺癌に対し、カルボプラチンイリノテカン併用は安全に施行できることが多施設共同のfeasibility試験で明らかになった。また、この結果から、JCOGではカルボプラチン・エトポシド併用と比較するフェーズ3試験を計画中である。横浜市立市民病院呼吸器内科の檜田直也氏らが、4月20日から神戸市で開催された第52回日本呼吸器学会学術講演会で発表した。

 対象は、未治療で70歳以上の進展型小細胞肺癌患者。2010年3月から2011年3月に11人が登録した。全員が男性、年齢中央値は78歳、喫煙歴が10人であった。主要評価項目はfeasibilityで、3コース完遂率を評価した。完遂率は60%以上の場合をfeasibleと定義した。副次評価項目は毒性、奏効割合、生存期間とした。

 治療はカルボプラチンAUC4を第1日目に、イリノテカン50mg/m2を第1日目と第8日目に、3週おきに4コース投与した。これらの用量は、高齢者の限局型小細胞肺癌を対象に、カルボプラチンとイリノテカン併用および逐次胸部放射線治療のフェーズ1/2試験 (TORG0604)に従った。

 解析対象は10人で、全例で4コースを完遂した。相対用量強度は76.9%だった。抗腫瘍効果はPRが9人、SDが1人であり、奏効率は90%となった。

 グレード3の血液毒性は好中球減少が6人、ヘモグロビン減少が1人、血小板減少が2人。非血液毒性では、グレード3の感染症が1人、グレード4の低ナトリウム血症が1人であった。重篤な有害事象はなかった。

 このため「血液毒性、非血液毒性とも軽微であり、外来での施行も可能であると考える」と檜田氏。また「これ以上の増量は、用量強度を低下させると予想される」と述べた。

 無増悪生存期間中央値は5.4カ月、全生存期間中央値は11.6カ月だった。なお2次治療は9人に行われており、アムルビシンが7人、ノギテカンが1人、カルボプラチンとイリノテカン併用が1人であった。

 これらの結果から、「高齢者進展型小細胞肺癌に対し、カルボプラチンとイリノテカン併用はfeasibleであった。標準治療の1つとなっているカルボプラチンとエトポシド併用と比べても、このレジメンの効果は期待できるだろう」とした。