白金系抗癌剤を含む前治療歴のある非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、S-1とbiweeklyイリノテカン併用は、治療効果があり、忍容性も認められることが多施設共同フェーズ2試験でわかった。長野赤十字病院呼吸器内科の呉屋裕樹氏らが、第52回日本呼吸器学会学術講演会で発表した。

 対象は、切除不能またはNSCLC切除後の再発例で、前治療として白金系抗癌剤を含む化学療法または化学放射線療法を行った患者。2008年5月から2011年7月までに38人が登録された。

 前治療歴は1レジメンが14人、2レジメンが13人、3レジメンが6人、4レジメンが2人、5レジメンが1人、6レジメンが2人であった。

 治療は4週間を1サイクルとして、イリノテカンは80mg/m2を第1日目と第15日目に点滴投与し、S-1は80-120mg/bodyを第1日から第14日に投与した。

 この結果、抗腫瘍効果は、CRが0人、PRが6人、SDが21人、PDが6人、NEが5人であり、主要評価項目である奏効率は15.8%、病勢制御率は71.1%となった。

 副次評価項目である生存期間中央値は453日(95%信頼区間:287-618)、1年生存率は57.1%、無増悪生存期間の中央値は134日(同:106-158)だった。

 主なグレード3以上の血液毒性は、好中球減少が17.9%、白血球減少が12.8%、貧血、血小板減少がそれぞれ5.1%。グレード3以上の非血液毒性は、食欲不振が7.7%、感染性腸炎が5.3%、下痢、悪心・嘔吐、口内炎が各2.6%であり、全体的に「毒性は軽微だった」とした。

 またイリノテカンが4サイクル完遂できたのは71.1%。完遂例の無増悪生存期間は148日だが、未完遂例は91日と、完遂例のほうが良好な結果であった。

 他のレジメンを用いた既発表と比較しても遜色ない結果であり、「S-1とbiweeklyイリノテカン併用化学療法は2次治療以降において、治療効果が比較的良好で、かつ忍容性があり、有効な治療の選択肢である」とまとめた。