70歳以上の非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対し、ドセタキセルベバシズマブ併用療法およびペメトレキセドとベバシズマブ併用療法は、安全に施行できることが忍容性試験(TORG1014、TORG1015)で明らかになった。11月21日から東京で開催された第54回日本肺癌学会総会で、神奈川県立がんセンター呼吸器内科の山田耕三氏ら、千葉大学医学部附属病院臨床腫瘍部の堺田惠美子氏らが発表した。これらの試験結果から、75歳以上を対象に、ドセタキセル+ベバシズマブとペメトレキセド+ベバシズマブを比較するランダム化フェーズ2試験が計画されている。

 ドセタキセルとベバシズマブを投与したTORG1014試験では、ドセタキセルの用量は60mg/m2(レベル0)から開始し、ベバシズマブは15mg/kgを、3週ごとに1日目に投与した。試験には21人が登録された。年齢中央値は75歳、男性が9人、腺癌が19人(90%)、PS 0の患者が8人、PS 1が13人であった。

 この結果、レベル0で、計9人中2人に用量制限毒性(DLT)(グレード4の好中球減少、グレード3の感染症)が認められた。また2人に重篤な有害事象(SAE)(敗血症)が認められた。そのため用量を50mg/m2(レベル−1)に減量した。レベル−1では計12人中2人にDLT(グレード4の好中球減少、グレード3のALT上昇)が認められた。最終的に、推奨用量はドセタキセル50mg/m2、ベバシズマブ15mg/kgと決定した。

 3コース完遂率はレベル0では78%、レベル−1では67%であった。

 主なグレード3以上の有害事象は、レベル−1では、白血球減少症58.3%、好中球減少症75%、貧血8.3%、発熱性好中球減少症8.3%(1人)、高血圧33.3%、食欲低下8.3%、ALT上昇が8.3%だった。

 抗腫瘍効果は、レベル0でPRが9人中3人、レベル−1では12人中3人に見られた。奏効率はそれぞれ33%、25%で、病勢制御率は56%、91%であった。無増悪生存期間(PFS)中央値は、レベル0では9.43カ月、レベル−1では5.04カ月だった。全生存期間(OS)中央値はレベル0が19.86カ月、レベル−1では11.89カ月となった。

 一方、TORG1015試験では、ペメトレキセド500mg/m2とベバシズマブ15mg/kgの忍容性が検討された。試験には12人が登録された。年齢中央値は78歳、男性が6人、全例が腺癌であった。PS 0の患者が6人、PS 1が6人だった。

 3コース以上の完遂率は58%、治療遅延は6人に見られたが、用量調整を要した患者はいなかった。

 グレード4の有害事象はなかった。グレード3の有害事象は、白血球減少症25%、好中球減少症25%、貧血8%、血小板減少症8%、発熱性好中球減少症8%(1人)だった。また食欲低下8%、疲労8%、嘔気8%が見られた。グレード3の結腸穿孔が見られた患者1人、グレード2の脳卒中の患者は治療を中止した。

 抗腫瘍効果は、PR 25%、SD 50%で、奏効率は25%、病勢制御率は75%となった。PFS中央値は5.4カ月、OS中央値は13.6カ月だった。