進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対する一次治療として、カルボプラチンペメトレキセドベバシズマブ併用は、日本人でも有効であることが前向き試験の結果から示された。11月3日から大阪市で開催された第52回日本肺癌学会総会で、関西医科大学附属枚方病院呼吸器腫瘍内科の稲垣詔子氏が発表した。

 進行NSCLCに対する一次治療としてシスプラチン+ペメトレキセドの有効性が示されており、またプラチナ併用療法にベバシズマブを上乗せすることで奏効率の改善や無増悪生存期間(PFS)の延長が報告されている。さらに海外では、カルボプラチン+ペメトレキセド+ベバシズマブ併用について、奏効率55%、mPFSが7.8カ月と報告されているが、日本人を対象とした前向き試験の報告がなかった。

 今回、同グループは、化学療法未施行でステージIIIB/IVの非扁平上皮NSCLC患者を対象に、カルボプラチンをAUC6、ペメトレキセドを500mg/m2、ベバシズマブを15mg/kgの用量で3週ごと4〜6コース、導入化学療法として行った。その後、CR、PR、SDであればメインテナンス療法としてペメトレキセド500mg/m2+ベバシズマブ15mg/kgを、PDになるまで投与した。

 主要評価項目は奏効率で、副次評価項目はPFS、全生存期間(OS)、奏効までの期間、安全性とした。

 対象23例の年齢中央値は64歳、男性65%、ECOG PSは0が26%、1が74%、ステージIVが87%で、全例腺癌だった。EGFR変異陽性例は9%で、陰性例は69%だった。

 導入化学療法の投与サイクル数中央値は6サイクル(範囲:4-6)だった。追跡の結果、CRは3例(13%)、PRは13例(56.6%)、SDは7例(30.5%)、PDは0例で、奏効率69.5%、病勢制御率100%、奏効までの期間中央値は35日(1.2カ月)だった。

 また、メインテナンス療法投与サイクル数中央値は2サイクル(範囲:0-21)だった。メインテナンス療法を受けた患者は56.5%だった。
 
 PFS中央値は8.5カ月で、全生存期間についてはまだ中央値に到達しなかった。

 有害事象は、グレード3/4の好中球減少症が30.4%、血小板減少症が17.4%で、グレード3の貧血が4.3%、グレード3のAST増加、ALT増加がそれぞれ8.7%、13.0%、グレード3の倦怠感が8.7%だった。またグレード3の蛋白尿が8.7%だった。未知の副作用は発現せず、治療関連死もなかった。

 これらの結果から、日本人においてもカルボプラチン+ペメトレキセド+ベバシズマブ併用は有効で、PFSは従来得られているプラチナ併用療法よりも長い傾向にあること、忍容性が高く、外来管理に適しているとした。