EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌(NSCLC)において、EGFR-TKI治療後に再発した患者に対し、EGFR-TKIを継続しながらペメトレキセドを上乗せ投与することで、病勢制御率は77.8%、忍容性も認められることが、フェーズ2試験で明らかになった。11月3日から大阪市で開催された第52回日本肺癌学会総会で、大阪府立呼吸器アレルギー医療センター肺腫瘍内科の平島智徳氏らが発表した。

 対象は、根治的照射不能のIII/IV期のNSCLCでEGFR遺伝子変異陽性、EGFR-TKIに効果を示し、その後再発した患者とした。また75歳未満では前治療として白金系製剤を含む治療を受けていることを選択基準に含めた。
 
 治療は1コースを21日として、ペメトレキセド500mg/m2を1日目に、ゲフィチニブまたはエルロチニブを2〜16日に投与し、病勢進行まで継続した。

 主要評価項目は病勢制御率(DCR)、副次評価項目は毒性、奏効率、無増悪生存期間、全生存期間とした。
 
 2010年2月から2011年4月までに27人が登録された。年齢中央値は67歳、男性7人、女性20人で、病期は全例が4期だった。腺癌が26人、扁平上皮癌が1人。喫煙者が6人、非喫煙者が21人だった。
 
 27人のうち19人が、カルボプラチン+パクリタキセル(9人)やカルボプラチン+ビノレルビン(3人)、シスプラチン+ドセタキセル(2人)などの前治療を受けていた。また試験前にゲフィチニブ治療を受けていた患者は16人、エルロチニブ治療は7人、両方の治療を受けていた患者が4人だった。
 
 抗腫瘍効果は、部分奏効が7人、病勢安定が14人、病勢進行が6人で、病勢制御率は77.8%(95%CI:62.1-93.5%)、奏効率は25.9%(同:9.4-42.4%)となった。無増悪生存期間(PFS)中央値は7.1カ月(同:5.3-8.9カ月)、1年PFS率は13.7%、6カ月PFS率は61.8%で、「比較的良い結果だった」と平島氏。
 
 グレード3/4の血液毒性は、白血球減少が14%、好中球減少が22%、貧血が7%で、発熱性好中球減少はなかった。主なグレード3/4の非血液毒性は、食欲不振と感染症が各14%、疲労が11%、悪心、嘔吐、皮疹が各7%だった。
 
 投与サイクル中央値は6サイクルで、ペメトレキセドの減量は6人(22.2%)、EGFR-TKIの減量は2人(7.4%)で行われた。2人は治療の1サイクルで中止しており、1人はPS低下、1人はグレード3の間質性肺炎によるものだった。27人中3人では現在も治療を継続しているという。
 
 チミジル酸合成酵素(TS)の発現が低いNSCLCでは、ペメトレキセドの効果が高いことが知られていることから、平島氏は「今後はTSやHGF、T790M変異などを評価することも必要となるだろう」と話した。