扁平上皮癌を除く進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、カルボプラチンペメトレキセドの併用は有効で、安全に投与できることがフェーズ2試験で確認された。11月3日から大阪市で開催されている第52回日本肺癌学会総会で、京都大学附属病院呼吸器内科の金永学氏らが発表した。

 ペメトレキセドは切除不能な進行・再発のNSCLCに対して承認されているが、海外では初回治療としても有効性が報告されている。また日本の肺癌診療ガイドラインでも、非扁平上皮癌に対する初回治療として推奨されている。カルボプラチンとペメトレキセドの併用療法はフェーズ1試験で、推奨用量がカルボプラチンはAUC6、ペメトレキセドは500mg/m2と決定されている。ただし、その有効性および安全性に関する国内データは十分ではないことからフェーズ2試験を実施した。

 本試験では、ペメトレキセド500mg/m2とカルボプラチンAUC 6を第1日に投与し、これを3週おきに最大6サイクルまで継続した。またSD(病勢安定)以上の患者には、ペメトレキセドのメインテナンス療法をオプションとした。

 対象は75歳未満で、非扁平上皮癌、手術療法や放射線治療の適応のないIIIb期、IV期または切除後再発のNSCLC患者。主要評価項目は奏効率、副次評価項目は1年生存率、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、安全性と設定した。

 51人が登録し、このうち49人が治療を受けた。患者の年齢中央値は63歳(41-74歳)、男性が29人。IIIb期が10人、IV期が39人で、EGFR遺伝子は変異型が13人、野生型が31人、不明が5人だった。

 追跡の結果、CR(完全奏効)は0人、PR(部分奏効)は25人、SDが18人、PD(病勢進行)が5人、NE(評価不能)が1人で、奏効率は51%、病勢制御率は88%と良好だった。

 グレード3/4の血液毒性は、白血球減少が16%、好中球減少が33%(グレード3が11人、グレード4が5人)、ヘモグロビン減少が31%、血小板減少が18%、発熱性好中球減少が2%(1人)だった。

 主なグレード3/4の非血液毒性は、肝機能の指標であるGPTの上昇が18%(グレード3が4人)、GOT上昇が2%(グレード3が1人)に見られた。またグレード3/4の食欲不振が4%、倦怠感が2%、皮疹が2%(グレード3が1人)だった。

 減量が必要だった患者は11人で、このうち肝障害による減量が5人、好中球減少が3人、皮疹が1人、その他が2人。支持療法が必要だった患者は6人で、輸血が4人、G-CSFの投与が6人に行われた。

 治療完遂率は、4コースの完遂率は90%と高く、6コースの完遂率は67%であり、「忍容性が高いレジメンである」と金氏は述べた。

 PFSの中央値は7.7カ月(95%CI:5.4-10.0)、OS中央値は21カ月(同:17.4-24.6)で、1年生存率は74%であった。またEGFR遺伝子変異別にみた結果、EGFR変異型患者のPFS中央値は7.9カ月、EGFR野生型/不明の患者は7.0カ月で、有意差はなかった(p=0.06)。OS中央値はEGFR変異型では未到達だが、野生型/不明では20.3カ月だった(p=0.19)。

 これらの結果から、金氏は「カルボプラチン+ペメトレキセドは、扁平上皮癌を除く進行NSCLCに対し有効で、安全に投与可能である」とし、さらに「その高い有効性とマイルドな毒性から、非扁平上皮癌NSCLCに対し、他の薬剤と併用する場合のベースとなる化学療法として最適なレジメンの1つ」と締めくくった。