進行非小細胞肺癌NSCLC)に対し、カルボプラチンCBDCA)、パクリタキセルPTX)と併用するE7080の1日2回投与の推奨用量は4mgであり、良好な忍容性と抗腫瘍効果が、フェーズ1試験の結果から示唆された。11月3日、4日と広島市で開催された第51回日本肺癌学会総会(JLCS2010)で、静岡県立静岡がんセンター解良恭一氏が発表した。

 E7080は、血管内皮細胞成長因子受容体(VEGFR)1〜3や血小板由来成長因子受容体(PDGFR)、線維芽細胞成長因子受容体(FGFR)やc-kitを標的とするチロシンキナーゼ阻害剤。単剤のフェーズ1試験では、複数の癌腫で有効例が報告されている。

 解良氏らは、進行NSCLC患者に対するCBDCA、PTXと併用するE7080の忍容性を確認するため、多施設共同、非盲検のフェーズ1の用量漸増試験を実施した。

 E7080は6mgで開始し、用量制限毒性(DLT)の発現が6分の1以下の場合は8mg、10mgへと増量することとした。6分の3以上の場合は4mgに減量とすることとした。6分の2の場合は協議することとした。

 まず、第0サイクルとしてE7080のみを7日間、1日2回投与することとした。その後、3週間を第1サイクルとして、E7080は連日1日2回、CBDCA(AUC 6)とPTX(200mg/m2)は3週間隔で投与した。本併用療法は最大6サイクルまで行い、終了後はE7080単剤の維持療法への移行を可とした。

 E7080の6mgを投与したのは6人(うち男性4人、年齢中央値54.5歳)で、全員がステージIVの腺癌だった。4mgを投与したのは6人(同4人、57歳)で、ステージIIIBが2人、IVが4人で、腺癌が5人、その他が1人だった。

 6mgの投与では、DLTが2人に発現した。内訳は、グレード3の発熱性好中球減少と好中球減少を伴う感染であった。また、PSの低下により第0サイクルで投与を中止した1人についても、DLTに相当する事象とした。したがって、6mgでのDLTは6分の3に相当したと判断した。一方、4mgの投与ではDLTは発現せず、この用量を推奨用量とした。

 全サイクルを通した観察では、E7080とCBDCA、PTXの併用療法を行った11人全員に、グレード3以上の好中球減少が発現した。グレード3の高血圧は6人に、一過性失神は1人に認められた。

 用量別の奏効率は、4mgを投与した6人で83%、6mgを投与した6人で33%だった。12人全員でみると、7人に部分奏効(PR)が得られ、奏効率は58%、奏効期間中央値は6.1カ月となった。安定(SD)は2人で、病勢コントロール期間中央値は6.5カ月だった。

 解良氏らは、忍容性が確認された4mgの投与群にさらに15人の患者を追加し、安全性および有効性の評価を継続している。