胃癌術後のフォローアップ期間は施設によって違うが、胃癌R0切除後の再発は3年以内がほとんどであることから、3年以降はどのStageでも1年ごとの経過観察でよい可能性が、後ろ向き解析で明らかになった。2月8日から10日まで大阪市で開催された第84回日本胃癌学会総会で、静岡がんセンター胃外科の坂東悦郎氏らが発表した。

 対象は2年以上経過観察できた胃癌患者2416人のうち、初発でR0切除ができ、術前化学療法を受けていないpStageI-IIIの1751人。手術は胃全摘が27%、幽門側胃切除が67%を占め、開腹手術が94%、腹腔鏡下手術が6%であった。

 pStage別に再発時期をみた結果、pStage IA(898人)の再発は4人(0.44%)で、このうち2年以内が3人(腹膜再発が2人、肝転移が1人)、1人は術後4.3年だった。pStage IB(206人)での再発は11人(5.3%)で、3年以内に10人で再発が認められ、特に肝転移が多かった。

 pStage IIA(207人)での再発は31人(15%)、3年以内の再発がほとんどであり、1年以内は肝転移、その後は腹膜再発が多かった。pStage IIB(151人)での再発は33人(21.9%)で、大半が3年以内の再発であった。

 pStage IIIA(120人)では32人(26.7%)が再発し、pStage IIと同様に1年以内の肝転移が多く、その後は腹膜再発が見られた。pStage IIIB(111人)での再発は48人(43.2%)で、2年以内に腹膜再発やリンパ節再発が多かった。pStage IIIC(58人)では34人(58.6%)で、腹膜再発が最も多かった。

 再発形式別では、肝転移再発は半年以内で高率に起こっており、腹膜再発は経過とともに徐々に起こっていることが示された。一方、骨再発や脳再発の頻度は低く、再発時期に一定の傾向は見られなかった。

 また血清腫瘍マーカーであるCEAが再発時に上昇(5.0ng/mL以上)した患者は38.8%(193人中75人)、 CA19-9上昇(37U/mL以上)は27.5%(同53人)のみで、「再発時の腫瘍マーカーの陽性率は高くない。腫瘍マーカーの値が低くても再発しないとはいえない」と述べた。

 以上のことから、「3年以内の再発がほとんどを占め、肝転移といった血行性再発は早期再発が多く、Stageが進行すると、腹膜再発やリンパ節再発の頻度が高率になる」とした。フォローアップ期間については、「3年以降はどのStageであっても、1年ごとの経過観察でよいと思われる」と述べた。