OSNA法による胃癌リンパ節転移検査は、2mm間隔での病理組織検査と同等の判定精度を持つことが、国内4施設での臨床性能試験で明らかになった。2月8日から10日まで大阪市で開催された第84回日本胃癌学会総会で、胃癌OSNA法研究会を代表して大阪府立成人病センターの宮代勲氏が発表した。

 OSNA(One Step Nucleic acid Amplification)法は、可溶化させたリンパ節中のCK19mRNAを特異的に検出することで、転移の有無を判定する分子生物学的検査法。乳癌ではリンパ節転移検査として用いられているが、胃癌での性能は明らかでなかった。

 そこで胃癌リンパ節転移検査として、OSNA法による転移の有無判定が、2mm間隔病理組織検査による転移有無判定と同等かどうかを検証した。主要評価項目は、OSNA法による陽性/陰性の判定と病理組織検査法による陽性/陰性の判定の一致率とした。

 方法は、手術時に摘出されたリンパ節を2mm間隔で分割し、それらの切片を交互にOSNA法用ブロックと病理組織検査用ブロックに分け、盲検化した上でOSNA法もしくはHE染色標本による病理組織検査を行った。OSNA法の判定にかかる時間は30〜40分。

 64人が登録され、OSNA法のための検体が得られた61人、394個のリンパ節を解析対象とした。

 この結果、OSNA法と病理組織検査法がともに陽性だったのは45個、ともに陰性が326個で、一致率は0.942(95%信頼区間:0.914-0.963)だった。事前に乳癌での精度を参考に、一致率の信頼区間の下限を0.83と設定していたが、この目標値より劣ることはなかった。副次評価項目である感度は0.833、特異度は0.959であった。

 また通常行われる最大割面による病理組織検査判定と、2mm間隔病理組織検査判定を比較したところ、最大割面だけでは17.6%に転移の見落としがあることが示された。

 これらの結果から、「OSNA法は2mm間隔での病理組織検査と同等の判定精度を有する」とした。また宮代氏は、OSNA法の利点として、リンパ節全体を検索するもので、転移巣の局在による見落としの可能性を軽減できること、比較的簡便かつ迅速に永久組織診断と同等の判定結果を得ることが可能であることを挙げ、「迅速組織診断の弱点を克服しうる」と述べた。